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【連載】IN/OUTバランスと輸液

【体液量について】体液はどのようにバランスを保っているのか?

解説 三宅 康史(みやけ やすふみ)

昭和大学医学部 救急医学講座 教授 昭和大学病院 救命救急センター長

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脱水や浮腫などの症候だけでなく、腎不全、心不全、糖尿病など、さまざな疾患の原因となるIN/OUTバランス(水分出納)。ここでは、IN/OUTバランスについて解説します。


水分保持のために身体はどんな調節機能をもっているの?

腎臓が関与する2つの受容体がNaの濃度と量を調節しています。

水分の出納を毎日行うことで、体液恒常性を維持

私たちは、1日に摂取する水分量はもちろん、排泄される水分量を意識して飲食することはほとんどありません。
それでも、体液量の変動が体重2%程度とごくわずかでほぼ一定量なのは、身体に取り入れる量と排泄する量がバランスを保っているからです。
こうした恒常性の維持に重要な役割を果しているのが腎臓です。飲水や食事から取り入れられた水・電解質は、いったん細胞外液に入り、細胞内とやりとりをしつつ、その過不足を体内にある受容体が判断して情報として腎臓に伝達します。
腎臓は糸球体で血液から体液を濾過して、長い尿細管で必要な水・電解質を再吸収した後、代謝によって必ず産生される不要な物質を濃縮して極少量の水に混ぜて、尿として体外に排出します。逆に水が過剰に摂取された場合には、濃縮せずに水を大量に含んだ薄い尿を大量に排泄することで、体液量を一定に保ちます。
こうした腎臓の調節機能には、「浸透圧調節系」と「容量調節系」という2つの受容体が関与しています。

浸透圧調節系と容量調節系、2つの仕組みが体液量を保つ

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