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【連載】IN/OUTバランスと輸液

「心不全」への輸液療法|インアウトバランスから見る!

解説 垂水 庸子(たるみ ようこ)

昭和大学病院総合内科(ER)

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脱水や浮腫などの症候だけでなく、腎不全、心不全、糖尿病など、さまざな疾患の原因となるIN/OUTバランス(水分出納)。ここでは、IN/OUTバランスについて解説します。


体内ではこんなことが起きている!

心不全では、基本的に体液量は不足しているわけではなく、むしろ過剰な状態にあります。 これは、心拍出量の低下によって、動脈側に送り出す血液量(有効動脈容量)が減少したことが原因です。

この有効動脈容量の減少により、腎血流量が低下し、結果として身体は水が足りないと判断します。

すると、交感神経系、レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系(RAAS)、抗利尿ホルモン(ADH)が活性化し、水とナトリウムの再吸収が促進され、体液量、特に細胞外液量が増加していきます。細胞外液量が増えてもやはり有効動脈容量は増えないため、また再吸収が促進されるという悪循環を繰り返すのです。

心不全で溜まった水分はどこへ?

では、増えた水分はどこにいくかというと、まずは静脈内に溜まります。すると静脈圧が上昇し、水分は血漿から細胞間質に移動していきます。つまり過剰な水分は、浮腫や胸水として貯留されるのです。

また、ポンプ(左心室)上流に水分が溜まることにより左房圧が上昇、左心房に続く肺静脈の圧も高まり、肺うっ血をきたすことがあります。

さらに心不全が重症化すると、末梢まで血液が行き渡らない状態(低灌流)になります。また心不全では、低ナトリウム血症の合併もよくみられます。

この場合の多くは、身体の中のナトリウムが減っているのではなく、再吸収が進むことで見かけ上の低ナトリウム血症を呈します。

こうしたことから、心不全では

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