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【連載】IN/OUTバランスと輸液

「肝不全」への輸液療法|インアウトバランスから見る!

解説 垂水 庸子(たるみ ようこ)

昭和大学病院総合内科(ER)

脱水や浮腫などの症候だけでなく、腎不全、心不全、糖尿病など、さまざな疾患の原因となるIN/OUTバランス(水分出納)。ここでは、IN/OUTバランスについて解説します。


体内ではこんなことが起きている!

肝不全も心不全と同様に、有効動脈容量が低下し、細胞外液量が過剰となっている状態です。

肝不全の場合は、肝臓におけるアルブミンの産生能が低下するため、血管内のアルブミンが減少し、膠質浸透圧が下がることによって水分が細胞間質に移動してしまい、有効動脈容量が低下します。

加えて、レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系(RAAS)や抗利尿ホルモン(ADH)が活性化して水とナトリウムの再吸収が促進され、心不全と同じく細胞外液量の増加と有効動脈容量の低下という悪循環を引き起こします。

肝不全で見られる症状

細胞外液量が増加することで、浮腫、胸水、腹水がよくみられます。

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