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【連載】褥瘡ケア あなたの疑問をズバリ解決!

【褥瘡】皮膚が乾燥すると何がいけないの?

執筆 石川 環(いしかわ たまき)

岩手県立大学大学院看護学研究科 博士前期課程

普段迷うことの多い浸軟と乾燥に対するスキンケア。ここではアセスメントや観察ポイント、ケア方法などをわかりやすく解説します。


乾燥した皮膚は細菌などの異物が侵入しやすい状態

皮膚が乾燥すると角層がひび割れて隙間だらけとなり、アレルゲンや細菌などの異物が侵入しやすい状態になります。

よって、乾燥した状態は皮膚障害への準備段階にあり、保湿による予防的スキンケアが必要です。

角層には保湿機能があり、

  1. 細胞間脂質
  2. 皮脂
  3. 天然保湿因子(NMF:natural moisturizing factor)

の3つの因子があります。

特に、細胞間脂質の約50%を占める「セラミド」が大きく関与しています。

乾燥の原因には、過度の洗浄や加齢、疾患、治療、乾燥した環境などがあります。加齢やアトピー性皮膚炎は、セラミドの減少が関与しているといわれています。

高齢者の場合、老化により細胞分裂の速度が低下し、表皮の回転周期(ターンオーバー)が延長します。そのため、古くなった角質細胞が蓄積し、角層が厚くなることで水分が逃げにくくなり表面が乾燥し、ひび割れた状態になります(図1、2)。

図1 角層が厚く、ひび割れた状態 図1 角層が厚く、ひび割れた状態

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