【連載】月刊 小林光恵新聞

月刊 小林光恵新聞【第12号】地域医療では白衣姿もよいのでは?

執筆 小林光恵

「エンゼルメイク研究会」「看護に美容ケアをいかす会」代表

看護師、出版社編集者を経てフリーの著述家に。看護の経験を活かした作品を中心にリリースしている。『おたんこナース(原著、小学館)』、『ドラマ・ナースマン(原案小説、角川書店)』『エンゼルメイクQ&A(医学書院)』など。
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今月は、地域医療では白衣姿もよいのでは?と、「突撃! ナースの帰省⑫」をお送りします。

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小林光恵の視点

白衣高血圧症が象徴するように、医療者の白衣姿はそのイメージが医療の受け手に緊張感を与えてしまう場合があります。

医療の受け手にとって、病院などの施設はアウェイです。そのアウェイという場が不安や緊張を生みやすいために、白衣のイメージがマイナス側に向いてしまう面があるのではないでしょうか。

一方、自宅などのホームでは、自らのテリトリーであり日常の空間ですから、その領域にいる安心感などが関係して、白衣も「安心感」「信頼感」などプラスのイメージにつながりやすいのではないでしょうか(白衣高血圧も、アウェイとホームで比較測定をしてみたら差が出るのではないかしら)。

ちなみに、白衣着用で接客する有名な外国の化粧品会社をはじめとして、白衣のプラスイメージを利用している業種は少なくないですね。最近では「靴修理」や「合鍵作成」のショップでも「靴のお医者さん」をコンセプトに白衣を制服にしているところがあるようです。

イギリスでは、2007年から国営病院に勤務している医師や看護師の白衣着用が禁止されています。

院内感染を防ぐためだそうで、上着や長袖のシャツやネクタイ、腕時計なども禁止で、手洗いもしやすくなったそうです。カジュアルな服装になったことで、“親しみやすい”、“子どもが泣かない”、“対等に話せる”などの評価があるようです。

しかし、“白衣が院内感染を助長する証拠はない(たしかに!)”という意見や、“誰が医師や看護師なのかわからない”という不満の声が増え、医師や看護師らだけではなく患者たちも白衣の復活を求めているそうです。

地域医療ではなおさらのこと、目印としても白衣は有効であるように思います。他職種連携の時代で、さまざまな職種が利用者さんにかかわっていますので。

また、白衣姿で仕事中であること、私服姿でプライベートであることを地域のみなさんに自動的に表明することもできます。

ポロシャツ、トレーナー、パーカーなど、動きやすそうで明るい雰囲気の姿をした訪問看護師さんにしばしば出会います。親しみやすくとてもいい感じなのですが、目印としてもイメージとしても、白衣よりは弱い印象です。

もちろん、“白衣を着なくても、看護師の〇〇であることを告げ、しっかり職務を果たせば、おのずと信頼感や安心感はもたらされ、顔と姿で看護師の〇〇とわかっていただけるから、わざわざ目印としての白衣などいらないのだ”といったご意見もあるでしょう。それもわかります。

ですから、絶対に白衣を着用して欲しいのではなく、白衣の選択も視野に入れて、小さくはないテーマとして着用する仕事着について議論・検討してほしいと思うのです。

私がこのように思うのは、看護師の免許を長らく使っておらず、袖を通していない白衣へのあこがれが多分にあるからかもしれません。

あこがれていたナース服をはじめてきた日の写真

写真は、あこがれていたナース服をはじめてきた日(看護学校1年の秋です。学生用の実習服です。古いし、ぼけた写真で恐縮ですが)のものです。嬉しくて満面の笑み。

イラスト

突撃! ナースの帰省⑫

みなが帰省するタイミングに同窓会や部活のOB会が開かれることもあると思います。

私の場合、未婚の人たちがまだ多い二十代、それからみなの子どもが中学・高校くらいになった四十代前半、次はみなの子どもが大学を出た五十歳前後に、同窓会の案内が届いた気がします。二十代の時は別として、それ以降は子どもを持つ人ができるだけ参加できるように、という配慮が感じられます。

最近では、同窓会の幹事代行サービスなる事業もあるようで、頻繁に開催している人たちもいるのかもしれませんね。

ある調査結果によると、一番楽しいと感じるのは、中学校の同窓会だそうです。なぜでしょうね。まだ子どもではあるけれど、思春期のいろいろもあって、馬鹿なこともやったりして、思い出話にこと欠かないからでしょうか。

これを読んでくれているあなたは、小学校や中学校の同窓会に参加して、看護師の道に進んだことについて「あなたらしい」と言われました? それとも意外だと言われました?私の場合、「どう考えも、人の世話をできるタイプじゃないと思った」と言われました。そんなふうにづけづけと言われても、なんか楽しいんですよね、同窓会って。二回しか参加していないのですが。

どうか、みなさん、帰省ついでに同窓会などに参加してガス抜きをしつつ、身体に気をつけて仕事をおつづけください。

この連載のために多くのみなさまにアンケートにご協力いただきました。その結果を見ていると、帰省して次に帰省するまでのあいだに、仕事にがんばっているみなさんの様子が想像できて、胸いっぱいになることがたびたびありました。ありがとうございました。

今回は、帰省したときにサプライズで部活のOB会を開いてもらってすごく嬉しくて楽しかった思い出があるというベテランナースをイラストでご紹介します。 ベテランナース紹介イラスト


この連載は、今回を持って終了とさせていただきます。お読みくださりありがとうございました。

来月からは、四コママンガを連載させていただくことになりました。ナースの世界を私なりの視点で切り取って、マンガにしていきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

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