【連載】ナースのための社会人マナー

【看護師のマナー】第1回 挨拶・笑顔から、よりよい人間関係が生まれます

編集 ナース専科編集部

月刊「ナース専科」編集部


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看護師のコミュニケーションとマナー


社会人として、プロのナースとしての基本を身につけよう

 社会人として社会に出てみると、学生のときには出合うことのなかったさまざまな決まりごと、相手への配慮が必要になります。こういった多様な場面の一つひとつに、みんなが気持ちよく過ごせるようなルールやマナーがあるのです。

 この連載では、社会人である看護職のみなさんが、社会人として必要とされる「マナー」「接遇」「コミュニケーション術」について、わかりやすく解説します。


 特に、社会人としてだけでなく、プロのナースとしての基本を学べるよう、臨床のナースが遭遇するシチュエーションを多く取り上げました。すべてを一遍に頭に詰め込むのではなく、一つひとつ、たびたび確かめながら読み進んでください。

 まずは、社会人として最も大切な「挨拶」から始めましょう。すべてのコミュニケーションは、「挨拶」の後に生まれます。いわば、社会人として、プロのナースとしての入り口といえるでしょう。

 わからないことを調べてみる、人に意見を聞いてみる、ということなら新人のうちがベストです。経験を積むと、習慣や考え方を急に変えることが難しくなっていくものです。最初から「カンペキなナース」や「カンペキな社会人」など、いるはずがありません。あせらず、さまざまな問題を丹念にクリアしていきましょう。

人間関係を築くうえで欠かせない挨拶

目と目が合ったら、挨拶を交わす。

 当たり前のことのように聞こえますが、実際には「相手と目が合わなかったから」「知らない人だから」などといって、ついついおろそかにしがちなのでは?仲のいい友達同士なら、適当にすませたりしても、そう大きな問題にはなりません。でも大人の世界では挨拶はスムーズな人間関係を築くうえで、とても重要な一歩なのです。というのも、挨拶をするとい行為には、相手の存在を認める、心の距離を縮めるなどといった効果があるからです。

スムーズなおつきあいは挨拶からスタート

 たとえばあなたが院内を移動しているときに、面識のないスタッフから挨拶をされたとします。あなたは一瞬戸惑うかもしれません。でも、それと同時に、その人に対して、好印象や親近感を抱くのではないでしょうか。

 このように挨拶には、人の心をグイッと惹き付けるパワーがあります。もっとも、これは相手がするのを待つのではなく、自分から働きかけていくことが大切。初対面の患者さんにも、あなたから率先して、明るい笑顔で、心をこめて挨拶をしましょう。そうすれば患者さんもあなたに親近感を感じて、そこからスムーズな人間関係が生まれてくるはずです。

 上司や先輩、他スタッフ、患者さんの家族などもすべて同じ。声をかけられた人は、だれでも嬉しいものです。相手を見かけたら、好印象を与えるチャンスだと思って、「おはようございます!」「こんにちは!」と、積極的に明るく声をかけていきましょう。

笑顔で相手のハートをキャッチ!

 人と人とのよい関係を築くうえで、挨拶は重要な要素のひとつであると、前項に述べました。でも、ただ言葉に出すだけではいけません。これに笑顔をプラスしましょう。

 「おはようございます」や「こんにちは」が、言葉の挨拶だとすれば、笑顔は表情の挨拶。どちらかひとつではなく、明るい言葉とやわらかな表情、この2つがセットになって初めて、さわやかで気持ちのよい挨拶ができるのです。

 芸能人の新人スカウトでは、顔立ちよりも、笑った顔の可愛らしさを重視すると聞きます。それくらい笑顔には、親しみやすさや安心感をつくり、相手のハートをつかむ力があるものなのです。

できるようでなかなかできない笑顔作りのコツ

 では、親しみのもてる、やわらかな表情を作るには、どうすればよいのでしょうか。

 まず鏡に自分の顔を映してみましょう。そこで、「イ」と発音します。さらに、唇の口角(=両端)をちょっとずつ上向きにしていきます。初めは、不自然な感じもしますが、繰り返しているうちに、自分に合った笑顔が見つかるはずです。

 ここで注意したいのは、必ず両方の口角を上げること。片方だけでは、冷笑になってしまいます。また、口元だけで微笑むと、営業スマイルのように、いかにも作られた、冷たい印象を与えてしまいがち。口だけでなく、目でも微笑むように心がけましょう。

 「相手の表情は、自分自身の鏡でもある」といわれます。自分が怖い顔をしていれば、相手の表情もこわばり、逆に自分が微笑んでいれば、相手も笑顔になります。まずは自分への励ましのつもりで笑顔づくりを始めてみましょう。それが自然と相手の心に伝わっていくのです。

 次回は、「場面に応じたお辞儀の使い分け」ついて、お話していきます。

(『新人ナースのための社会人マナーブック 失敗しない接遇とコミュニケーション術』2007年、アンファミエ刊.から改変利用)

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