お気に入りに登録

【連載】“何かヘンだ”がわかる! 急変前に気づく五感アセスメント

第8回 急変の予兆を知る 意識・精神活動の変化と「お決まりの抵抗手段」④意識とせん妄

解説 佐仲 雅樹(さなか まさき)

津田沼中央総合病院内科/東邦大学医療センター大森病院総合診療・救急医学講座 客員講師/城西国際大学薬学部 客員教授

はっきりとした予兆もなく、患者さんが急変したり、重篤な疾患が進行していたりする経験があると思います。そのような急変に先立って、先輩の看護師や医師から「あの患者、何かヘンだよね」という直感的な台詞を聞いたことがあるかもしれません。

この連載では、急変前の「何かヘン」と感じる患者への直感的な違和感について解説し、急変を見抜く力を養います。

【関連記事】
意識レベルの評価法、JCSとGCSの特徴とは?


「あらためて「意識」とは?

「意識」=意識レベル+認知機能です。

意識レベルとは「どれだけクリアに目が覚めているか?」です。

認知機能とは思考、理解、判断といった日常的な精神活動(=「頭の回転」)のことです。精神活動が正常(日常的)であるためには、意識レベルが完全にクリアでなければなりません。

クリアな意識レベルの大前提は、安定した血液環境(ホメオスタシス)です。血液環境が乱れると脳に悪影響が及びます。少しでも意識レベルが落ちれば、「頭の回転」が急に停滞します。これが「軽い意識障害」です。

「軽い意識障害」とは?

意識レベルの低下は誰にでもわかる危険なサインです。一方で、見逃されやすいのが「軽い意識障害」です。

Japan Coma Scale(JCS)でいえば「ほぼ意識清明(覚醒状態)だが、今ひとつはっきりしない」様子です(JCSの1点)(表1)。

表1 Japan Coma Scale(JCS)

Japan Coma Scale(JCS)表

言葉で表現すると非常に漠然としていますが、「軽い意識障害」による「全体的イメージ」の変化は、みなさんの直感を強く刺激することでしょう。「軽い意識障害」は急変の予兆として重要です。

せん妄と「軽い意識障害」は「親戚」の関係

>> 続きを読む
ページトップへ