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【連載】平手先生の心電図苦手克服応援企画

なんでみんな心電図が苦手なの? 6

解説 平手裕市(ひらて ゆういち)

心臓血管外科修練指導者、外科専門医、臨床研修指導医。中部大学 生命健康科学部 教授、鈴鹿医療科学大学 非常勤講師、名古屋掖済会病院 心臓血管外科 非常勤医師

編集 ナース専科編集部

月刊「ナース専科」編集部

心電図をわかりやすく教え、楽しく勉強してもらうことに情熱をかけている、人気セミナーの講師でもある平手裕市先生は、『平手先生の モニター心電図講座』(エス・エム・エス刊)の著者でもあります。最近、新刊を出されたという平手先生に、心電図が苦手な看護師さんへのメッセージをいただきました!


心電図が好きになるキャンペーン 第2弾

「心電図を見ながら刺激伝導系を思い浮かべよう」

前回、刺激伝導系の模式図と正常波形の名称、正常値を覚えました!

さて、今回は、心電図と刺激伝導系をつないでみましょう。

図1 刺激伝導系と心電図 図1 刺激伝導系と心電図

心房の電気的興奮が、P波を作ります。心室の電気的興奮の始まりがQRS波を作ります。心室筋全体が電気的に興奮し活動電位のピークに達すると心室筋細胞間には電位差がなくなり(みんな同じくらい頑張っているから!)電気は流れなくなり、電極間の電位差もなくなり、心電図は0mVすなわち基線にもどります。ここがST部分です。

さあ心室の仕事も終わり心室筋は休憩に向かいます(活動電位を終えるように急速に静止電位に向かう)。

ところが、はやく仕事を切り上げる心筋細胞(主に心外膜側)と少し遅くまで頑張る心筋細胞(主に心内膜側)がいます。この電位差が、心内膜から心外膜へ向かう電気の流れを発生し、心電図には、T波を作ります。ほんの少し専門的に説明すると心室筋の再分極急速相がT波を作るということです。

心電図のポイント

  1. P波:心房の電気的興奮
  2. PQ間隔(時間):心房から心室への興奮伝導時間
  3. QRS波:心室の電気的興奮の始まり
  4. QRS間隔(時間):心室内の興奮伝導時間
  5. ST部分:心室筋の興奮のピーク
  6. T波:心室筋の再分極急速相(心室筋が休憩に向かっていると思いましょう)

次回も平手先生からの「心電図が苦手な看護師さんへのメッセージ」をお伝えしますね!

お知らせ平手裕市先生の 新刊をご紹介!

『楽しく入門!心電図の冒険 キャプテンHと海賊たち』(平手 裕市 著)

(B5判、136ページ、フルカラー、定価1,800円+税、シナジー刊)
カリブ海の港に暮らす3人の若者が、海賊から港を守るために、元船乗りのキャプテンHに弟子入りし、波(波形)を読む勉強を始めるストーリー仕立ての心電図の本。
楽しみながら勉強できて、いつの間にか基礎が身につくという、いままでになかったユニークさ。一度読んでみよう!
書籍紹介

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