【連載】山内先生の公開カンファランス

第23回 在宅療養で補助として人工呼吸器を装着している患者さん

解説 山内 豊明

名古屋大学大学院医学系研究科 教授 医学博士/看護学博士/医師/看護師/保健師/米国・登録看護師、診療看護師


事例
[松子さんより提供された事例]

誤嚥により意識不明、心肺停止状態になり緊急搬送され、呼吸確保のため気管切開をし人工呼吸器を装着した患者さん。自発呼吸が出始めたため、人工呼吸器はあくまで補助として使用し、在宅療養となりました。そのような状態の患者さん宅への訪問時、急に閉塞アラームが鳴り始めました。

→こんなとき、あなたならどうする?


まずは、この状況をみなさんがどう考えたのかを紹介していきます。アンケートはナース専科コミュニティ会員のみなさんに実施。回答者数は142人。


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山内先生の解説


みんなの回答

Q1 この状況をどう考えたのか?

まずは、事例のような状態で、閉塞アラームがなったら、どのようなことが起きていると考えますか。可能性として、考えられると思うものをすべて挙げてもらいました。

●チューブの折れ曲がり等による閉塞、痰などの気道分泌物による閉塞。(いもさん)

●回路自体がねじれたり、何かが上にのり圧迫された可能性がある。また、痰がからみ、気管が閉塞されたいる可能性が考えられる。(CITYさん)

●痰が詰まっている、自発呼吸が無い、機械トラブル。(ヨッシーヨッシーさん)

●人工呼吸器の呼吸回路に問題がある、回路の閉塞、折れている、気管チューブに閉塞、折れている、病態の悪化、アラームの設定が低すぎる、痰が詰まっている場合。(かなさん)

●痰の貯留、異物による閉塞、チューブの異常。(モモさん)

●痰の貯留、患者回路の閉塞、ファイティングなど。(月子さん)

●痰詰まり、回路の屈折、回路に水が溜まっている。(まさこさん)

●痰の貯留、患者の努力呼吸、バッキング、ファイティング、回路が何かで閉塞、屈曲、人工呼吸器の設定が変更された、機械の故障。(デラックスさん)

●ベッドの頭側を下げたり体位変換をした際に、蛇管などがベッド柵や患者さんの体に挟まったり、折れ曲がっている。痰や血液が気管内チューブに溜まり、詰まっている。(K・Kさん)

●機械の閉塞、リーク、水が溜まっている、ファイティング。患者の痰が多い。(あんさん)

●粘調痰による気道狭窄。回路の屈曲や痰などの貯留による送気不良。自発呼吸の消失!? による呼吸停止!?(ゆっこさん)

●喀痰による閉塞、気管切開チューブの抜去または抜けかけている、肺水腫の進行。(おおにっちゃんさん)

●回路そのものの閉塞。例えば、回路が患者さんの下敷きになっていたり、ベッドとベッド柵の間にはまりこみ狭くなってしまっている場合など。また、患者さんの気道が痰などで閉塞していることも考えられる。(すーなさん)

●痰で閉塞している。呼吸器の設定と本人の呼吸が合わず、負荷がかかってしまっている。(さくらさん)

●回路の確認ー自発呼吸が有るので、ピーク圧を確認し、呼吸状態・サチュレーションのモニタリングを行いながら、折れ曲がりや水滴による閉塞は無いか確認。人工鼻が分泌物で詰まっている場合もあるのでそれも確認。気道の確認ー胸郭の動き、肺音、気管孔からのエアの出入り、痰は絡んでいないかを確認する。(いもさん)

●ひとまず、人工呼吸器の回路を確認し、回路自体に閉塞の原因となる問題がないか確認する。その後、吸引をし、気管の異物の除去をし、気管内の閉塞の原因を取り除く。(CITYさん)

●機械をチェックする、自発呼吸を促す、痰を吸引する。(ヨッシーヨッシーさん)

●気管チューブと呼吸回路の確認、医師に相談、直ちに吸引、設定については医師に連絡。(かなさん)

●まずはチューブの確認をします。そして明らかに異常がなければ、聴診して吸引をし、必要であればドレナージを行います。一度家族がチューブの装着方法がわからず、閉鎖式吸引を気切カニューレに突っ込んだことがあるので、患者さん側のほうからチューブを確認するようにしています。(モモさん)

●喀痰吸引、回路の閉塞確認、自発呼吸の確認。(月子さん)

●患者の顔色、チアノーゼの確認。サチュレーションを確認する。呼吸音を聴取。回路のチェック。必要に応じて、吸引。(まさこさん)

●バイタルサイン 呼吸音、呼吸状態 意識レベルの観察、回路の閉塞や屈曲がないかの確認、喀痰吸引、設定の確認、家人からの情報収集、危機的状況なら用手的人工呼吸し救急要請。肺炎等痰の貯留過多や努力呼吸のときは、かかりつけ医療機関に相談する。回路の屈曲や設定の間違いなら早急に元に戻し、本人や家人に人工呼吸器の取り扱いの指導を再度行う。機械の故障は業者に相談。(デラックスさん)

●チューブがベッド柵などに挟まったり、折れ曲がっていないかを確認し、異常があれば直す。体位変換の際も、チューブを挟まないように注意し、体位変換後に必ず呼吸状態を確認する。痰が溜まっているときは気管内吸引を行う。吸引の際にカテーテルがスムーズに入らないときは、気管内チューブの内腔に痰などが固まって詰まっていることが考えられ、交換が必要になることがあるので医師に報告する。(K・Kさん)

●まず、患者さんの様子をみる。そして電源の確認。リークの確認、水が溜まってないか、機械が閉塞してないか確認し、次に患者に吸引する。(あんさん)

●患者さんの状態を確認すると共に人工呼吸器の回路を確認する。痰があるようなら吸引し、回路に問題があれば対処する。(まるさん)

●患者様の全身状態、呼吸器の状態、吸引して痰の除去。一旦酸素をつないで、呼吸器の電源を入れなおし、再設定しなおすことも検討する。(ハチさん)

●先端からゆっくりチューブを見ていく。(あさん)

●まず、SpO2が保たれているかのチェック、意識レベルのチェック。保たれていれば回路確認、吸引、必要があれば回路交換。それでもアラームが改善されず、呼吸状態が悪化するようであれば、用手換気に切り替える。挿管チューブ自体に問題がありそうなら、自発があるため、カフを萎めて酸素投与、もしくは用手換気、医師へ緊急連絡。(Senkaさん)

●まずアラームを止めて呼吸器のルートの確認をし、痰の吸引を行う。(ごまみさん)

次ページも引き続き、みなさんのアセスメント結果を紹介していきます。

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