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【連載】ナースの体調管理に役立つ! ハーブ&アロマケア

第2回 統合医療における植物療法とその意義

監修 林 真一郎 (はやし しんいちろう)

グリーンフラスコ研究所 代表・薬剤師、東邦大学薬学部客員講師

執筆 今 知美(こん ともみ)

グリーンフラスコ研究所 保健師・看護師・公衆衛生学修士 JAMHA認定ハーバルプラクティショナー

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看護や臨床の世界で関心度が高まるメディカルハーブとアロマセラピー。医薬品には、古来より植物療法として用いられてきた成分を精製したものが多くあります。現代においても自然に近い形で植物を取り入れていくことで、身体への負担の少ない緩やかな働きかけが期待されています。
医療の現場では、補完・代替療法として在宅医療、介護に。また病棟でも緩和ケアの場面などで活用されてきています。

本連載では、メンタル面も肉体的にもハードな仕事をもつナースのみなさんの体調管理に、また心身の不調に合ったハーブ・アロマのセルフケアの活用法についてご紹介します。


ハーブ・アロマの歴史編第2弾。活用法を学ぶ前に植物療法についてまずは前知識です。

前回のおさらい:19世紀以降、植物の成分から薬が生まれ、近代西洋医学が発展。しかし現代に増加した心の病、高齢化、薬の副作用の問題、緩和ケアの領域を中心に、植物療法は、統合医療の中の補完・代替医療における位置づけの中で、欧米を中心とした先進国で再び見直され始めることになりました。

そこで今回は、統合医療における植物療法が具体的にどのように活用されるかを解説していきます。

統合医療、補完・代替療法に使用される植物療法

統合医療とは、「さまざまな医療を融合し患者中心の医療を行うもの。科学的な近代西洋医学のみならず、伝統医学と相補(補完)・代替医療、さらに経験的な伝統・民族医学や民間療法なども広く検討している」としています(日本統合医療学会)。

さて統合医療の中の補完・代替療法には、中国伝統医学、アーユルヴェーダ、漢方、鍼灸、リフレクソロジー、カイロプラクティック、オステオパシー、植物療法、ヨーガ、エネルギーヒーリング等、伝統医療を含むさまざまな療法があります。

第1回でも解説しましたように現代西洋医学が、感染症や急性期疾患・外科的疾患等に効果を発揮するのに対し、補完・代替療法は心の病・慢性疾患・更年期やPMS等女性の不調や、薬の使用が慎重な対象(薬物アレルギー者・妊産婦・乳幼児・高齢者)への対応が有効な場合があります。つまり、統合医療的アプローチにより、患者さんにとって最も望ましい医療を提供するための選択肢が広がります。

その中でも、植物療法は医薬品の起源であることで特異な位置を占めており、ドイツを代表し欧米では医薬品として扱われている植物も数多くあります。植物療法とは、狭義にはメディカルハーブ及びメディカルアロマセラピーのことであり、広義にはバッチ博士の花療法、園芸療法、森林療法、フィトケミカル栄養学も含みます。 

講座新体験

ハーブ・アロマの温浴療法

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バッチフラワーレメディ

植物が持つさまざまな植物化学成分を用いて、1次予防から3次予防、緩和ケアにいたるまで活用することができます。近年では、臨床ハーブ・アロマセラピーを研究する医学博士たちにより植物化学成分の有効性が学会でも発表され、臨床の現場でも補完・代替療法が重要視されています。

次ページは:「植物療法の特徴とセルフケアでの活用」
について解説します。