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【連載】クリティカルケアのUP to DATE

急変を察知する実践法

解説 佐仲 雅樹(さなか まさき)

津田沼中央総合病院内科/東邦大学医療センター大森病院総合診療・救急医学講座 客員講師/城西国際大学薬学部 客員教授

緊急性が高く、患者さんの予後を左右するクリティカルケア領域に関する知識や技術について解説します。


急変予測に役立つ「情動」とは?

急変に関する重要な病態にはショックや全身性炎症反応症候群(SIRS)があります。

一般的な急変予測は、ショックやSIRSの診断基準に基づいて、バイタルサイン、フィジカルアセスメント、血液検査など、「客観的」な情報を集めて予測するという分析的方法です。

診断基準には「皮膚蒼白」「冷汗」「頻呼吸」「血圧低下」など、「言葉」で表されるサインが列挙されていますが、患者さんは「サイン」の寄せ集めではありません。患者さんの「全体」に現れる変化を直感することが、客観的な情報を集めるという行動につながるのです。

私が最近注目しているものに「情動」があります。一般に「情動」は感情のようなものと思われていますが、脳神経科学的にみると、生命に対する脅威に対して、生き延びるために自動的に発動するプログラム、具体的には生体反応や行動変化を指します。

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