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【連載】ストーマケア 皮膚トラブル解決法

【ストーマケア】どう選ぶ? 患者さんに合ったストーマ装具

執筆 小倉美輪

亀田総合病院、皮膚・排泄ケア認定看護師

【目次】


患者さんはどんな状態?

60歳代女性Aさん。右下腹部に回腸双孔式ストーマを造設、術後3日目より食事が開始となりました。5日目より便漏れが生じ、7日目には1日に何度も便が漏れるようになりました。「ストーマの周りがただれてピリピリ痛くて、袋も剥がれてしまう。便が袋の下に流れず袋の上部にたまってしまう」との訴えがありました。


原因はどこにある?

腹部の状態確認は臥位と座位で

臥位ではストーマ周囲にしわやくぼみがなく、一見問題がないようにみえました(図1)。しかし、座位になると9時方向・12時方向にストーマに連結する深いしわを認め、ストーマ周囲全周にくぼみが生じました(図2)。離床に伴い、座位姿勢をとることが多くなったにもかかわらず、腹部のしわとくぼみの確認ができていなかったことが漏れの要因であるとアセスメントできました。

臥位の写真

座位の写真

Aさんは単品系平面装具を使用していましたが、面板の柔らかい装具であっても、深いしわにより面板の貼付面が大きく曲がるため密着しにくかったこと、また、くぼみの部分に隙間ができたことで、便が皮膚と面板(皮膚保護材)間にもぐり込み、漏れ
が生じたと考えられました。また、もぐり込んだ便が皮膚に直接付着したことで皮膚トラブルが生じたことがアセスメントできました。

さらに、食事を開始してから、排泄物に食物残渣が混じるようになりました。逆流防止弁(注1)に食物残渣が詰まることでストーマ袋の上部に便が停滞し、皮膚保護材の溶解が早まったことも考えられます。

(注1)逆流防止弁とは、ストーマ袋内において排泄物がストーマ側に逆流していくことを防ぐために、ストーマ袋上部のフィルムが二重構造となっており、数カ所の穴から排泄物がストーマ袋下部に流れる仕組み

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