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【連載】看護に役立つ生理学

第35回 消化管の基本構造を知ろう!

執筆 梵天ゆとり(ぼんてん・ゆとり)

医師、日本医学放射線学会会員

消化器の機能は、数ある臓器系の中でもイメージしやすい反面、それがどのようにして実現されているのか、考えを巡らせることが少ないかもしれません。今回は消化器の機能を支える構造に注目し、単なる「現象」ではなく「機構」として消化器の働きを捉えられるようになりましょう。


消化管の基礎構造と壁在神経叢

消化管の一般的な構造を図1に示します。どこにでも載っている基本的な図ですが、ここでは見落とされがちなポイントを中心に見返してみましょう。


消化管運動を引き起こし物理的消化をもたらす平滑筋は、走行の異なる二つの層からなっています。消化管の長軸方向に収縮する縦走筋と、消化管の断面を「くびれさせる」輪走筋の組み合わせによって、多彩な運動が生み出されることは想像に難くありません。
重要なのは、この筋層同士の間、および筋層と粘膜下組織との間に存在する「神経叢」という構造です。それぞれ発見者にちなみ「アウエルバッハ神経叢」「マイスネル(マイスナー)神経叢」という名で呼ばれ、耳にしたことがある人も多いと思いますが、その意義を理解しているでしょうか?

消化管の一般的な構造図

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