【連載】看護学原論に立ち戻って考える!KOMIケアで学ぶ看護の観察と看護記録

第13回 KOMIケアを実践しよう―課題の整理と到達目標―

執筆 金井 一薫(かない ひとえ)

NPO法人ナイチンゲールKOMIケア学会 理事長/東京有明医療大学 名誉教授

そもそも「看護」って何だろう?何をすれば看護といえるのだろう?本連載では、看護とはどのようなことであり、どのような視点で患者を観察し、また記録するのかについて、ナイチンゲールに学びながら解説します。


前回までKOMIケアの実践編を、第1ステップ「基本シートの作成」、第2ステップ「KOMI レーダーチャート」、第3ステップ「KOMIチャート」に分けてご紹介しました。 今回は、チャートの結果で得た患者さんの情報について課題の整理と到達目標を考えていきます。

解決すべき課題とケアに活用できる点

KOMIチャートシステムは、情報をアセスメントした段階ですでに

  • 生命力の消耗をきたすもの=マイナス面
  • 持てる力や健康な力=プラス面

の両面を抽出していますから、そこから「解決すべき課題」と「ケアに活用できる点」とを明確にすることが容易になります。
つまり

  • 生命力を消耗している要因が「解決すべき課題」
  • 持てる力や健康な力は「ケアに活用できる点」

として認識されるのです。

支援策は患者さんの希望にそって考える

数多くある「解決すべき課題」の中で優先して解決しなければならない項目を選別し「課題の整理とケアの方向性」(コチラから資料をダウンロード)に、優先順位をつけて列記していきます。

イラスト

優先順位がつけられた課題を解決していくためには、患者さん本人の希望や、ありたい姿を聞いたうえで、その希望にそった方向や形で解決されるように支援策を考えていきたいものです。患者さん本人の希望は【本人の望むゴール】に記入してください。


回復システムが発動しやすい条件をつくる方向で

自然治癒力の今の状況をイメージする

KOMIチャートシステムでは、「疾病論(病気とは何か)」に基づく実践を導きたいと考えています。したがって体内で働く「自然治癒力=回復のシステム」をバックアップ(支援)できるように、イメージを描きます。
イラスト②

そのために病気の種類や症状に応じて、その人の生体内での発動を促したい回復システムや、すでに発動している回復システムを支援するように留意し、【体内で自然治癒力の発動を助ける要素】(コチラから資料をダウンロード)の該当する箇所にチェックを入れてください。

その後「ケアの方向性」について文章記述で書き込んでいきます。

「ケアの方向性」は、「解決すべき課題」に対して向けられるものであり、また回復のシステムが発動しやすい条件づくりをイメージして書き込まれます。



次回は、KOMIチャートの使い方「援助計画の立案」について解説します。


ナイチンゲールKOMIケア学会」同学会は、理事長である金井一薫がナイチンゲール思想を土台にして構築した「KOMIケア理論」により、現代の保健医療福祉の領域において21世紀型の実践を形作り、少子高齢社会を支える人材の育成に寄与することを目指します。


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