【連載】スキンケアの誤解

第2回 表皮剥離や水疱にはとにかくポリウレタンフィルムを貼ればよい?

解説 渡辺光子

日本医科大学千葉北総病院 看護師長 皮膚・排泄ケア認定看護師

スキンケアを日常業務として行っている人は多いのではないでしょうか。

毎日行っているスキンケアのエビデンスはよくわからないけれど、先輩から教えられた通りに、または自己流に行っているということはよくあることです。

この連載では、スキンケアについて病棟で働く看護師が誤解していそうなものを集め、本当はどう行うとよいのかについて医師とスキンケアのエキスパートである、皮膚・排泄ケア認定看護師に解説してもらいます。


ポリウレタンフィルムにはメリットもデメリットもある

ポリウレタンフィルムドレッシング材は創面を覆って摩擦やずれから守ってくれるので、かかとや肘などこすれやすい部位の創面保護として有用です。

また、フィルムが透明または半透明なので、毎日の創面観察が重要な急性期の褥瘡には、その視認性の高さがメリットになります。

一方、高齢者や表皮剥離を伴う患者さん、創の周囲の皮膚が脆弱な患者さんに用いると、剥がすときの刺激でスキンテア(摩擦やずれによって生じる皮膚損傷)を起こしやすいというデメリットがあります。

同じく水疱のある皮膚に用いると、剥がすときに破疱してしまうリスクもあります。現在では、剥離刺激が低いタイプとしてソフトシリコン・フィルムドレッシング材もありますので、これらと比較して、どちらが適しているかを考えましょう。

また、ポリウレタンフィルムは、液体を吸収したり通したりしないため、滲出液の多い創に貼ると浸軟の原因となることもあります。滲出液を認める場合には、滲出量に応じた吸収力のある創傷用ドレッシング材の中でも、剥離刺激の少ないシリコン固着性のものを選ぶとよいでしょう。


(「ナース専科」マガジン2015年10月号から転載)

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