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【連載】知っておきたい!ナースのための母乳育児&支援

第9回 授乳中の不安・母乳育児ができない不安にお答えします!⑥乳腺炎にならないために

執筆 水野 克己(みずの かつみ)

昭和大学江東豊洲病院小児内科 教授 同病院こどもセンター センター長。国際認定ラクテーション・コンサルタント(IBCLC)

本連載では、医療人として、母親として理解しておきたい母乳育児について、第一人者である水野克己先生が解説します。


乳腺炎は遭遇しがちな疾患

乳腺炎は、授乳中の女性でしばしば遭遇する疾患です。産後3ヵ月までに10人に約1人、全授乳期間では3-4人に1人はかかります。主な原因は母乳を適切に乳房から排出できないことです。

母乳は無菌ではありませんが、効果的に分泌されていれば、細菌も外に流れ出ます。しかし、母乳がたまってしまうようだと乳腺腔内に残り、細菌増殖に好ましい環境ができてしまいます。
また、母乳がうっ滞することにより乳腺腔内圧が持続的に上昇します。このため分泌細胞が圧迫されて平坦化し、やがて密着結合(tight junction)がこわれてしまいます。その結果、乳腺組織に炎症反応を引き起こすのです。

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