お気に入りに登録

【連載】その手技にはワケがある!

摘便・浣腸の方法と注意点

監修 今城直実

東邦大学大学院 医学研究科看護学専攻 修士課程

監修 野崎真奈美

東邦大学看護学部 基礎看護学研究室 教授

今回は、摘便・浣腸を行う際のコツや注意点を解説します。

摘便のコツ・注意点

摘便前に肛門をタッピングまたはマッサージする

摘便は単に指の腹で便を摘み出すことではなく、栓になってしまっている便を、指で動かしたり、直腸反射を促すことで、排出させる方法です。

ですから、反射の促進や指の挿入を容易にするために、タッピングやマッサージなどで肛門を弛緩させることが大切です。
肛門が弛緩したタイミングに合わせて、人差指を付け根まで滑り込ませ、大きくて硬い塊になっている便の場合は、挿入した指で小さく砕いて出しやすくします。

また、指先で便を回し、向きを変えることで、出しやすくなる場合もあります。
実施の際は、常に粘膜の損傷による出血に注意しながら行います。苦痛を伴うことを忘れずに、短時間で済むように心がけましょう。

浣腸のコツ・注意点

浣腸は立位でなく臥位で挿入する

これまで立位によるグリセリン浣腸で、直腸穿孔を起こした事例が何件か報告されています。

日本看護協会でも、

(1)直腸の形態の変化により直腸の横ひだにカテーテルがぶつかり傷付きやすい
(2)患者さんの緊張で直腸が収縮するのでカテーテルが安全に挿入できない
(3)実施者の視野が確保できず挿入の長さが確認しにくい
(4)挿入したカテーテルが安定しにくく過長挿入や脱出を生じやすい

などの理由を挙げ、「緊急安全情報」として通達を出しています。左側臥位で行いましょう。

浣腸のコツ・注意点説明図

次は、「肛門から浣腸液が流れ出したら液が残っていてもカテーテルを抜く」です。
>> 続きを読む

ページトップへ