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【連載】Newsのツボ

「SHARE」とは?がん患者さんとのコミュニケーショントレーニングツール

解説 藤森麻衣子

国立精神・神経医療研究センター/精神保健研究所自殺予防総合対策センター 室長

伝え方の工夫でバッドニュースの影響が軽減

難治がんの発症や再発・悪化、抗がん剤治療の中止など、いわゆる「バッドニュース」を患者さんに伝えるとき、難しさを感じるという医師の声をよく耳にしました。一方、患者さんもまた、告知のあり方に納得あるいは満足できず、精神的なダメージを受けることが少なくありませんでした。中にはうつ病を発症する人もおり、その数は約2割にも及ぶという報告もあります。

このような現状を踏まえて始められたのが、「がん患者とのコミュニケーションのあり方を研修で学んだ医師が担当した患者は、手術後や再発告知後の心のつらさがやわらぐという」の研究です。簡単にいうと、医師に対し、バッドニュースを伝える際のコミュニケーションについて研修を行い、患者さんに対する影響と効果を評価するというもの。医師側が伝え方を工夫することで、情報をきちんと伝えつつ、患者さんの心理状態の悪化を防ぐことができるのではないかと予測し、コミュニケーション手法や研修方法だけでなく、それが患者さんに与える効果も評価することを目的としたのです。ここで新たに考えられたのが「SHARE」です。

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