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排泄ケアから考える「活動と参加」の支援~要介護度に関わらず主体的な生活を~【PR】

取材 土井勝幸

介護老人保健施設せんだんの丘施設長・東北福祉大学特任准教授

2016年6月30日(木)、ベルサール新宿グランドにて「排泄ケアから考える“活動と参加”の支援~要介護度に関わらず主体的な生活を~」と題した、介護老人保健施設せんだんの丘施設長・土井勝幸さんによる講演と、7月1日発売の紙おむつ「リフレ スマートライン」の新商品発表会が開催されました。

第1部 排泄ケアから考える「活動と参加」の支援~要介護度に関わらず主体的な生活を~

一人ひとりが望む生活を具体的に支援していくことが大切

平成26年の介護保険制度改正では、「活動と参加」を地域で具体的に支援する仕組みをつくることが求められています。身体の機能が衰えても、多くの方が以前のように料理や買い物、畑仕事、散歩などができるようになりたいと望んでいます。そんな一人ひとりが「こうなりたい」と願う生活を具体的に支援することが重要です。

生きたリハビリを目指して

土井さんが施設長を務める「せんだんの丘」に入所した、重度の腰痛でほぼ寝たきりだった女性の場合は、リハビリや訓練の結果、パンツタイプのおむつが軽失禁パッドと下着の組み合わせに変わり、自ら下着を洗濯し、干すことができるようになりました。さらには自立歩行が可能となり、やがてはデパートに買い物にも行けるまでに回復しました。

おむつがはずせたことで生活の質が変わり、「活動と参加」の自己実現ができた好例ですが、この目を見張るような回復のきっかけは、「下着は自分で洗いたい」という本人の強い思いでした。目的が明確なため、歩行器の使用も意欲的に取り組むことができました。ところが、職員が部屋に用意した洗濯干しは使おうとしませんでした。

「私の家では洗濯物をもっと高いところに干す習慣があったから」という理由で、それを聞いたスタッフが、マジックハンドとハンガーを工夫してカーテンレールに干せるようにしました。

これこそが、生きたリハビリです。入所者はやりたいことの実現のために、時に思ってもみなかった高い能力を発揮します。そこで、一人ひとりの目標に合わせた環境づくりが何よりも大切なのです。また、身体機能の自立だけではなく、精神的な自立の大切さも多くの入所者から学びました。

「どんな状態の人でもよくなる」という思いをもち、決してあきらめないことです。課題を見つけ、解決に向けて、介護職や看護師、医師、家族など、入所者にかかわるすべての人が目的を共有しなければ、きめ細かな支援はできません(図)。

「活動と参加」に向けた支援の図

おむつや福祉用具の効果的な活用で、快適な排泄ケア環境を

介護には経験や努力だけでなく、サイエンスも重要な要素だと考えています。その人のもっている生理的・運動的なメカニズムを理解して、効率よく環境に適応する能力を引き出すためです。時には、商品コンセプトや他施設の取り組みなどさまざまな情報をもっているメーカーや販売店の話をよく聞くことが大切です。

例えば、排泄トラブルが起きたときに、おむつの不具合なのか、トイレへの誘導時間などの問題なのか、原因をスタッフはその場ですぐに考えます。

もし「道具」を交換することで解決するのであれば、別の道具を即決で使うこともトラブルを解決する1つの方法となります。使う理由や継続する理由が明確であれば無駄遣いがなくなり、結局はコストダウンにもつながります(表)。

排泄ケアに関する基本的な考え方

病院や介護の現場ではおむつを当たり前のように使いますが、もしかすると、着用者はみな違和感をもっていて、私たちが「慣れさせているだけ」なのかもしれません。座りにくそうに身体をよじったり、機嫌が悪い方のおむつを、伸縮性が高いなどフィット感のよさそうなものに換えると、落ち着きを取り戻すケースがよくあります。

フィット感のよいおむつは、姿勢の安定した座位保持を可能とし、離床時間の拡大にも貢献します。また、着用できる衣類の種類が増え、着たい服を選べることで笑顔や会話も増え、さらには食事やレクリエーションへの意欲の向上にもつながります。

不利益の少ない、より快適なよいものを選ぶという支援はとても重要で、おむつを含め、最良の福祉用具を使うことで、ご本人はもちろん、介護・看護する側にとっても効率的な排泄ケア環境が生まれます。

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