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【連載】訪看ステーション「よつば」の公開カンファレンス

CASE08 サービスの導入を拒否する利用者さんへのアプローチ

執筆 川上 加奈子(かわかみ かなこ)

株式会社のものも よつば訪問看護リハビリステーション 看護主任

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困難事例8 サービスの導入を拒否する利用者さんのケース

78歳女性。関節リウマチと間質性肺炎があり、治療を続けているものの炎症反応はCRP=8mg/dl前後で経過中。
特に下肢の関節の腫脹と痛み、熱感が強く、トイレ歩行もままならない状態である。
娘と同居しているが、日中は独居。娘が食事の準備や掃除・洗濯はしているが、排泄に関しては、Aさん自身が娘に関与されることを嫌がり、娘自身もできないと言い、1日に1回程度、自身でリハビリパンツを交換する程度で、常に失禁状態が続いている。
娘がポータブルトイレを購入し、ベッドサイドに置いたもののうまく活用できず。
また、入浴については、過去に風呂場で意識消失したことがあり、これがトラウマとなって半年近く保清ができていない状況である。
慢性的な尿漏れにより、ベッドが腐りかけていたため、サービス開始と同時に介護用ベッドを導入。しかし寝室の尿臭は強く、Aさんには身体面のみならず、清潔面でも問題があると感じたケアマネジャーにより、訪問看護を含むサービスが開始されることとなった。


カンファレンスの目的

炎症反応が高い状態にあり、リウマチの管理だけでなく、保清についても半年近くも保たれていない状況にある。
サービスの導入が開始されるにあたり、排泄介助・入浴ともに拒否感があるAさんに対し、どのようにアプローチをしていけばよいかについて、ケアマネジャーとよつばスタッフでカンファレンスを開くこととなった。


caremane
ケアマネジャー:衛生面の問題もありますし、まずは保清と排泄面での対策をと考えています。
ただ、Aさんは他人が家に入ることをとても嫌がる方なので、まずは月曜にヘルパー、水曜に訪問入浴、金曜に訪問看護、最低限のこの組み合わせで始めてみたいと考えています。

rin
りん:入浴に関してはかなりの恐怖感があるようなので難しいかもしれませんが、娘さんからは「入浴させてほしい」という強い要望があるようですね。
まずはそれぞれのスタッフが、Aさんと信頼関係を保てるように関わることが大切だと思います。

kana
かな:はい。看護師としては全身状態の観察や内服管理、また、無理のない範囲でのリハビリや、ポータブルトイレを含む環境整備など、やりたいことはたくさんありますが、拒否がある方なので、受け入れ状況をみながら慎重に進めていきたいと思います。


こうしてAさんには、各種サービスが開始されることとなった。しかし現状を変えることはなかなか困難であった。


次のページでは、Aさんへのサービス導入の様子について紹介していきます。