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【連載】ナースのための消化器ケアに役立つ基礎知識

スマイルケア食とは?

監修 犬飼道雄

岡山済生会総合病院 内科 医長

執筆 小椋いずみ

金田病院 管理栄養士

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良好な栄養状態がQOL向上につながる

我が国では、65歳以上の高齢者人口は現在4人に1人となっており、10年後には3人に1人になることが予想され、超高齢社会が到来します(1)。そのようななかで、高齢者の栄養摂取と密接にかかわる摂食障害や嚥下障害も問題となってきています。

国立長寿医療研究センターが、在宅療養患者の栄養状態について高齢者990名を対象に行った2012年の調査によれば、低栄養が37.4%、低栄養のおそれありが35.2%と、約7割が栄養状態に問題があることがわかりました。特に注目したいのは、そのうち38.1%が嚥下食を食べていることが明らかになったことです(2)。

2013年度に行われた同じ調査では、在宅療養患者の高齢者771名を対象に実施されましたが、栄養状態が良くなるほど死亡リスクが低くなるという有意な関連がみられました(3)。
このように高齢者における摂食嚥下障害は、栄養状態に関係する問題であり、QOLの向上・健康寿命の延伸に対してアプローチするうえでも重要な問題です。

これまで、摂食嚥下障害に対する嚥下食の形態を表す指標として、「嚥下食ピラミッド(4)」(図1)、「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013(5)」(図2)など、さまざまな分類が提唱されてきました。

嚥下食ピラミッド

すべての食事を摂食嚥下の難易度に基づいて、普通食から嚥下食まで6段階のレベルに分類し、各レベルの食物形態の物性条件を基準化することで、品質管理を行います。かたさ・凝集性・付着性によってL0~L5まで段階が分けられています。

嚥下食ピラミッド説明図
図1 嚥下食ピラミッド
金谷節子 監:嚥下食ドットコム,図3-2嚥下食ピラミッド.(2017年3月3日閲覧)https://www.engesyoku.com/kiso/kiso06.htmlをもとに作成

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