お気に入りに登録

【連載】臨床で使える精神科看護

[不安が強い]精神科患者さんにみられる症状を学ぼう❶

執筆 北村周美

東海大学健康科学部看護学科 助教

Seisinkango min

具体的な症状の把握とその対応を!

不安のとらえかた

 不安は「未知の、内面的で漠然とした、あるいは葛藤的な脅威に対する反応」とされます。ですから不安は、自然災害やごく日常のありふれた生活の中でも経験されるもので、軽度の不安は誰もが経験する反応です。しかしうつ病など精神疾患の症状として現れたり、不安自体が主症状として現れたりする病的な不安もあります。正常な不安は、原因となる出来事に対処できたり、それが過ぎてしまうと消えたりします。一方、病的な不安は、「原因」「強さ」「持続時間」が鮮明になります。不安の程度が強くなり、頻繁で慢性的になっていたら病的と考えられるでしょう。病的な不安は、多くの精神疾患や身体疾患でみられます。
 また、不安に似ている症状として恐怖がありますが、これははっきりとした外的対象への感情となります。

不安の症状

 不安の症状は、「不安」「心配」「怖い」「憂うつ」といった主観的な訴えのほか、行動面では、不安への防衛反応として、話題が変わりやすかったり、表情が硬くなったり、落ち着きがなくなるといった変化を伴う場合があります。また身体面では、不安を感知した脳の刺激を受け、脈拍上昇や発汗、口渇、嘔気、動悸などがみられます。

不安を主症状とする精神疾患「不安障害」

 病的な不安としては、精神疾患の1つである「不安障害」が代表的です。
 不安障害は、誘因や病態によって分類することができます。主なものを取り上げ以下の表にまとめます。

代表的な不安障害の図

>> 続きを読む
ページトップへ