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【連載】臨床で使える精神科看護

[救急病棟および救急外来]精神科病棟・外来以外での精神科患者さんへの対応❶

執筆 荻野夏子

東海大学健康科学部看護学科 講師

Seisinkango min

救急での対応

 救急の現場では、精神科患者さんへの対応が求められる場面が多くみられます。皆さんご存知のように、救急といっても生命にかかわるケースだけではなく、診断のための検査が必要という場合や、生命にはかかわらないものの治療が急がれる場合などがあります。そのため、身体的な治療と患者さんへのメンタルケア対応は常に同時展開が必要で、精神疾患を有する患者さんの場合特に重要になります。身体的なケアを優先しすぎて患者さんとのコミュニケーションをおろそかにすると、患者さんが恐怖心から防衛的になってしまったり、情緒的に不安定になってしまうこともあるでしょう。患者さんの特性に合わせた対応を行うことは、質の高い医療を効率よく提供するうえで大切なことになります。

 地域で暮らしている精神科患者さんは近年非常に増加していますが、その一方で総合病院での精神科病棟は減少しています。そのため、精神科患者さんが身体的な問題で受診したとき、精神科疾患への対応経験の少ないスタッフがケアを行い、アセスメントやケアに困難を感じる場面が多くなっているようです。救急領域では、複合的な問題をもつ患者さんへの対応が求められるため、精神科患者さんの特性を理解したうえでの看護ケアを目指しましょう。今回はその対応を整理します。

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