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【連載】今さら聞けない! 基礎看護技術をおさらい

環境整備とは|看護師が行う意義と目的、方法~根拠がわかる看護技術

解説 佐居由美

聖路加国際大学 基礎看護学・看護技術学 准教授

目次

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環境整備の意義・目的

 病室は、患者さんの治療の場であるとともに生活の場です。患者さんが安全で安楽に過ごすことができるように環境を整えるのは、看護師としての責務です。

 特に臥床状態にある患者さんでは、自分で環境を整えることができません。自分で動くことができる患者さんであっても、不快な環境はストレスの原因となります。また患者さん自身が環境を整えてしまうと、余計な体力を消耗させることにもなります。

 看護師が個々の患者さんにとって適切な環境をアセスメントし維持することで、患者さんは余計な体力を消耗せずに、自身の力を疾患の治癒に注力することができます。患者さんが回復していくためにも、環境整備は重要なのです。

環境整備のキホン

環境整備における大切な要素

 環境整備で大切な要素は、空気(清浄さ、室温、湿度)、明るさ、音、においです。これは、フローレンス・ナイチンゲールの『看護覚え書』で示されている看護の要素、「新鮮な空気、陽光、暖かさ、清潔さ、静かさを適切に整えること」1)そのものです。

 これらに加えて、患者さんに生活を感じさせるような配慮も必要です。回復過程において、患者さんは治療中心の生活から日常の生活へと戻っていくためです。

 例えば、患者さんがみることができる位置にカレンダーや時計を置き、現在の時間や日付がわかるようにします。患者さんが日時をわかるようにすることは、せん妄予防においても重要です。

 また、壁にホワイトボードが掛けられれば、日付とその日のスケジュール(リハビリや入浴の時間など)を書いておくのもよいでしょう。

 さらに理想的なのは、“患者さんらしさ”を反映できるものを病室に置くことです。患者さんが趣味で作ったものや好きな写真や絵など、治療に差支えのない範囲で置くとよいでしょう。

患者さんの感覚に合わせる

 環境整備を実施するときの基本は、“患者さんの身になって考えること”です。温度にしても、ベッドで寝ている患者さんと始終動き回っている看護師では感じ方は異なります。しかも、患者さん個々によって、その感覚はさまざまです。

1日の時間による変化を考慮する

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