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【連載】今さら聞けない! 基礎看護技術をおさらい

ムンテラとは|方法とコツ

解説 大口祐矢

看護師 根拠がわかる看護義塾(http://kango.pw/)

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【目次】

※一般的な方法を紹介しています。実施にあたっては各施設の方法にしたがってください。

ムンテラとは?

 ムンテラはドイツ語の「MundTherapie」から派生した略語で、医師から患者さん、もしくは家族に、現在の病状や今後の治療方針などを説明することをいいます。

 通常、ムンテラは入院時に行われますが、治療方針が変わったときなど、入院中に複数回実施されることもあります。ほとんどの場合、看護師が同席し、ムンテラの内容や患者さん・家族の様子を記録します。

 ムンテラと同じような意味の言葉に、「インフォームドコンセント(informed consent:IC)」がありますが、説明すること(inform)だけではなく、同意すること(consent)という意味が含まれています。

 そのため、患者さんや家族の同意が必要な場合には、「インフォームドコンセント」を使用します。

ムンテラの方法

 ムンテラは、①日程調整→②準備→③実施→④患者さん・家族の理解度の確認→⑤記録という流れで行います。

①日程調整

 医師と患者さん・家族との日程調整を行います。また、深刻な病状で患者さん本人に話すとショックを与えそうな内容であれば、家族に本人に同席してもらうかどうかも確認します。

②準備

 日程が決まったら、患者さんの情報収集を行い、当日の業務の流れを組み立てます。例えば、もしムンテラの時間に業務が重なっていれば、他の看護師に担当を変わってもらうなど調整します。

③実施

 実施の際は、終了後に記録に残せるように、医師の説明や患者さん・家族の反応などをメモ帳に記します。医師も記録を行っていますが、自分が話した情報のみです。

 患者さんや家族が医師からの説明を聞いて、どんな表情をしているか、どんな動作や態度、言動があったのかをしっかりと観察してメモに記します。溜息ひとつにしても大切な情報です。

 また同時に、患者さんや家族がどんな感情を抱いているか、説明を理解しているかどうかなどを把握していきましょう。

 また、話の内容によっては、参加している家族が他の家族を呼びたいというケースもあります。その際は、日程の再調整をするなど臨機応変に対応します。

メモのコツ
医師の説明の内容を、患者さんと家族の様子を観察しながら、すべてを書くことはできません。後からメモをみて思い出すことができるように、重要なキーワードを書きとめておきます。例えば、肺炎による入院であれば、原因や検査の結果などを簡潔に記しておきます。

④患者さん・家族の理解度の確認

 看護師のもっとも重要な役割は、患者さんや家族が医師の説明を正しく理解しているかを観察し、もし相違があるようであれば説明を行うことです。

 ムンテラの最後には、医師が何か疑問がないか質問を促しますが、その場では質問できないこともあります。看護師は、患者さんや家族の思いを汲み取り、本当に疑問点はないのか、正しく理解しているかどうかを確認しましょう。

⑤記録

 ムンテラ終了後、できるだけ早くムンテラの内容を経過記録形式で記録します。もし医師の説明で聞き逃したことがあれば、医師に確認しましょう。

 記録には、医師の説明、それに対する患者さん・家族の反応と順に記述していきます。その際は、他の看護師はもちろん他職種がみてもわかるような表現で、以下の項目を明確に記述します。
 
* 日時
* 参加者
* 場所
* 医師の説明(病状、検査データ、治療内容、治療方針、質問の回答など)
* 患者さん・家族の反応(表情、動作、態度、言動など)

ムンテライメージ図


【参考文献】
1)大口祐矢:看護の現場ですぐに役立つ看護記録の書き方.秀和システム,2015.

イラスト/ふるやますみ