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【連載】今さら聞けない! 基礎看護技術をおさらい

看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

解説 大口祐矢

看護師 根拠がわかる看護義塾(http://kango.pw/)

【目次】

ここでは一般的な看護記録を解説しています。また、看護診断名にNANDA-I看護診断を使用しています。実際の記録は院内の記録規定に従いましょう。

看護問題リストの書き方

 看護問題リストとは、患者さんが抱える(もしくは抱えるだろう)問題(看護問題)を抽出し、優先順位を付けて列挙したものです。この看護問題をもとに看護計画を立案していきます。

看護診断名を使用する

 看護問題は、「看護診断」ともいいます。医師が疾患名をつけるように、看護師は患者さんが抱える問題に対して、看護診断名を付けます。

 看護診断は疾患名と同様、誰もが共通した認識がもてるように、表現を統一しなければなりません。現在、多くの施設ではNANDA-Iの看護診断が使用されていると思います。なお、他にカルペニートの看護診断があります。


NANDA-Iって?

 NANDA-Iとは「the North American Nursing Diagnosis Association internationalの略で、北米看護診断協会(NANDA :the North American Nursing Diagnosis Association)が提唱する看護診断です。臨床現場では「ナンダ」などとよばれています。

 NANDA-Iでは、診断ラベル(診断名)は13の領域に分類され、定義、診断指標、関連因子、危険因子といった要素によって構成されています。

 定期的に改訂が行われ、最新版は「NANDA-I看護診断 定義と分類 2018-2020」(2018年4月現在)です。しかし、電子カルテの更新作業などの問題から、最新版を使用するとは限らず、施設ごとに使用する版が異なっているのが現状です。

 なお、最新版では、72の看護診断が改訂されたうえ、新しい看護診断が7つ追加され、各診断に「ハイリスク群」「関連する状態」が新設されています。


優先順位は#(ナンバー)で表す

 看護問題リストは、優先順位の高い順に看護問題を挙げていきます。もっとも優先順位が高いものを#1としてリストの一番上に記載し、あとは順番に数を振って記載していきます。

 ちなみ、#の記号は一般的にはシャープとよばれますが、看護記録上ではナンバーといいます。

【例】
#1 非効果的気道浄化*1
#2 安楽障害*2
*1 T. ヘザー・ハードマン,編 上鶴 重美,訳:NANDA-I看護診断 定義と分類 2018-2020 原書第11版.医学書院,2018,p.487.
*2 T. ヘザー・ハードマン,編 上鶴 重美,訳:NANDA-I看護診断 定義と分類 2018-2020 原書第11版.医学書院,2018,p.568.

看護問題の抽出のポイント

重要な問題を2~3つ挙げる

 患者さんの病態、入院の目的、アセスメントなどの情報から、患者さんの全体像を俯瞰して、看護問題を挙げていきます。

 多くの場合、複数の看護問題が存在します。すべての問題を挙げてもケアができないので、2~3つの重要な問題に絞って抽出していくことが必要です。
 また、看護が介入できない問題を看護問題として挙げないようにしましょう。

優先順位をつける

 抽出した問題から、優先して積極的に介入したほうがよい問題を考え、順位をつけていきます。優先度の高い問題として、生命に直結する問題、治療に関連する問題があります。医師の治療方針も参考にするとよいでしょう。

 例えば、肺炎で入院した患者さんで、発熱がみられ、痰の貯留があるものの、自身で排痰ができない、食事があまり摂れていないという場合は、発熱、痰、低栄養に関連した看護問題が考えられます。

 いろいろな考え方がありますが、痰の貯留は、気道の閉塞や低酸素血症により生命の危機にかかわり、また無気肺や呼吸器合併症につながるため、看護問題を「非効果的気道浄化」として、優先順位を一番にします。

看護問題は定期的に見直す

 施設の規定にもよりますが、看護問題リストは入院から24時間以内に記録します。少ない情報の中から考えなければならないため、不適切な看護問題を抽出してしまうこともあります。

 そのため、看護問題は定期的に見直し、必要があれば看護問題の修正や追加、優先順位の修正を行っていきましょう。

あまり悩まないことも大切

 慣れないうちは、看護問題の抽出に時間がかかってしまうかもしれません。そもそも看護問題は、看護師の経験や考え方によって異なるものです。

 カンファレンスなどで、抽出した看護問題について、スタッフが意見を出し合う機会もあります。違うと思ったら修正をするというスタンスで、あまり悩まずに取り組むことも大切です。


共同問題について

 潜在的な合併症(検査や治療によって生じる可能性がある身体的問題)など、看護師・医師両方の介入が必要な看護問題を共同問題(Collaborative. Problems: CP)としてあげることがあります。
 共同問題は、カルペニート(carpenito)により定義されました。


看護計画の書き方

 看護計画は、抽出した看護問題ごとに、「患者目標」、「計画」を記述します。

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