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【連載】酸素の上げどき?下げどき?

パルスオキシメータ|正確に測定する方法とうまく測定できないときの対応

執筆 和田 希

地方独立行政法人 神奈川県立病院機構 神奈川県立循環器呼吸器病センター 慢性呼吸器疾患看護認定看護師

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パルスオキシメータで正確に測定するには?

 パルスオキシメータは簡易的に測定ができるので、酸素化の指標として広く使用されています。しかし、不正確な数値が検出されることもあるため、数値だけで判断することは危険です。使用するときは正しく測定できているのかということを常に確認する必要があります。

 正しく測定するためのポイントを(表1)に挙げておきます。一般的にパルスオキシメータの精度は、SpO2 70 ~ 100%の範囲内では約±2%程度ですが、SpO2<70%では数値の正確性は低いので、動脈血液ガスで評価を行う必要があります。

表1 正しく測定するためのポイント
●パルスオキシメータの脈拍数と心拍数が等しいことを確認
●表示されている波状や帯状のマークと脈が合っているかを脈の触診や心拍数の聴診を行い確認
●パルスオキシメータの信頼性を知っておく

 次に、測定時は最低表2の内容をチェックしましょう。

表2 測定時のチェックポイント
●血流のよい部位で測定していますか?
装着されているプローブはきちんと固定されていますか?
脈の拍動を検出していますか?
爪にマニキュアが塗られていませんか?

うまく測定できないときはどうする?

 血圧低下や指先が冷たい状態、手足の浮腫が高度な状態などの末梢循環不全に陥っている患者さんでは測定困難なケースは多くみられます。測定センサーが指先の動脈の拍動を正しく検出できません。この場合は、測定部位をマッサージしたり温めたりして血流を促進させることや比較的血流が保たれている耳朶や前額部にプローブを装着するほうがより正確です。耳朶は手指より動脈血液ガスの変化を早く検出できるという利点もあります(動脈血ガスの変化の検出は、肺胞より測定部位が離れている程遅くなり、耳朶から手指間で平均6秒、手指と足指で平均57秒の遅れがあります)。

 また、測定できないからといって、強く固定しすぎると低温熱傷や血流障害による皮膚障害を起こす可能性があります。特に耳朶に粘着テープで巻きつける場合は、皮膚障害が起こりやすいので注意が必要です。測定部位の皮膚の観察を行い、測定部位を定期的に変更するようにしましょう。


【参考文献】
1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会、日本呼吸器管理学会酸素療法ガイドライン作成委員会編:酸素療法ガイドライン、メディカルレビュー社、2011.
2)日本呼吸器学会肺生理専門委員会編:Q&A パルスオキシメータハンドブック一般医両者向け(https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/guidelines/pulse-oximeter_medical.pdf)(2018年5月閲覧)

(ナース専科マガジン2015年3月号より転載)

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