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アトピー性皮膚炎に新たな治療選択

編集 ナースプレス編集部

Webサイト「ナースプレス」編集部

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アトピー性皮膚炎とは?

 アトピー性皮膚炎は湿疹の一種で、発疹などを伴う慢性炎症性疾患です1)。皮膚の乾燥や保護機能の異常が発生し、そこにさまざまな内的、外的刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。炎症症状があまりなく乾燥を主とした症状を呈する軽微なものから、重症なものになると高度の腫脹、びらん、多数の掻破痕など幅広い症状があります。中等症から重症のアトピー性皮膚炎では広範囲な発疹が特徴で、持続する激しい難治性の掻痒感、皮膚の乾燥、亀裂、紅斑、痂皮化、毛細血管からの出血を伴うことがあります2)、3)。また、中等症から重症ではさまざまな症状によって睡眠障害、不安や抑うつ症状が引き起こされ、生活の質に影響を及ぼすことが考えられます。

どんな治療薬が使われる?

 遺伝的な素因やさまざまな内的、外的要因により引き起こされるため、現時点では完全に治す薬物療法はなく、対症療法が基本的な考え方になっています。ステロイド外用薬や非ステロイド系消炎外用薬などが一般的に使われています。

既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎

 既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎の治療薬として、4月23日に「デュピクセント皮下注300mgシリンジ」が発売されました。この治療薬はインターロイキンの過剰な働きを特異的に阻害する抗体です。
 
 インターロイキンとはサイトカインのうちの一つで、白血球から分泌され免疫系の調整に機能します。アトピー性皮膚炎などの慢性炎症は、インターロイキン4とインターロイキン13の働きが大きく影響しているといわれています5)、6)。ステロイド外用薬や非ステロイド系消炎外用薬などの治療薬は中等症から重症のアトピー性皮膚炎では効果が不十分な場合があります。そういった、既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎に対して、新たな治療の選択肢となることが考えられます。さまざまな症状によって生活の質に影響が考えられるため、新たな治療の選択肢ができたことで、生活の質の改善に繋がることが期待されます。


引用文献
1)加藤則人ら,アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2016年版.日本皮膚科学会誌.126巻,pp.121-155,2016
2)National Institutes of Health(NIH),Handout on Health:Atopc Dermatitis(A type of eczema)2013.http://www.niams.nih.gov/Healthinfo/AtpicSermatitis/defalt.asp.Accessed October 31,2016.
3)Mount Sinai.Patient Care Atopic Dermatitis.Available at:http://www.mountsinai.org/patoemt-care/health-librarv/diseases-and-conditions/atopic-dermatitis#risk.Accessed July 2017.
4)Zuberbier et al.Patient Perspectives on the management of atopic dermatitis.J allergy Immunol vol.118,pp.226-232,2006.
5)Dupixent Summary of Product Characteristics.
6)Simpson et al.Two Phase 3 Trials of Dupilumab versus Placebo in Atopic Dermatitis.New Engl J Med,vol.375,pp.2335-2348,2016.

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