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【連載】やってみよう! フットケア

第9回 靴下の役割と選択のポイント

執筆 山口晴美

NANA NURSING THERAPY代表・看護師

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 患者さんから日常生活においての靴選びや靴下の質問を受けることがあります。
あまり外を歩かないので大きめの靴をはいていることや、足に左右差があり、靴がきつかったり、脱げそうになったりすることが転倒や指の変形につながることもあります。

 また、整形外科の患者さんは特殊な靴をはいたりやギプス装着により靴がはけないこともありますね。

 今回から危険防止、清潔、保温、保護などを目的とした靴、靴下のアドバイスを一緒に考えてみましょう。

 まずは皆さん、日ごろ靴と靴下をどのように組み合わせていますか?
私はあまり深く考えたことはなく靴は洋服に合わせてデザイン、素材で選び、靴下は気温や靴に合わせて適当に選んでいました。

 靴に関して、小さい靴は指の変形(外反母趾、内反小趾、ハンマートウ)や胼胝ができそうな感じがしますよね。では、大きい靴はどうでしょうか?

 大きい靴は幅が合っていないと歩くたびに「横ずれ」が起こり、緩い靴下は靴の中に入り込んだり、くるくる回ったりします。それを防ぐために指や足だけでなく全身に力が入ってしまいます。靴の長さが大きすぎると前にずれないように力がはいり足先だけでなく全身に影響を及ぼします。「靴ずれ」は大きい靴でも起こります。
 

1、靴下の役割

 靴下もいろいろな種類のものがあります。靴と同じように役割別に見てみましょう。

①足の保護

 靴下の形状は足を包みこむようになっています。
靴との摩擦を軽減し、外傷、鶏眼など足病変の予防まで保護の範囲はとても広いです。
保護とは、衝撃を吸収する。圧迫に対するクッション。汗を吸い取ることです。

②保温、抗菌、防臭

 身体の末端である足の保温、体温を保持するための覆布としての靴下の形状はスニーカーソックスのような短いものからパンティストッキングタイプまで多様です。素材も日本では季節に合わせて変化します。温めるだけでなく吸汗して足をよい状態で保ちます。

 繊維素材によっては抗菌、防臭、制菌作用を期待できるようになりました。

③マッサージ効果、血栓予防、浮腫対策

 静脈環流を促進するために着圧ソックス、血栓予防やリンパ浮腫の治療に弾性ストッキングがあります。

2、靴下選びのポイント

 今回は治療用ではなく日常に履く靴下のポイントをお伝えします。

①素材

 ・履く環境(気温、体温、時間等)、目的によって綿、化学繊維の組み合わせを選択する。
 ・履きやすさ、肌触り、厚みなどを考える。
 
  着圧タイプは圧力がかかる部位に個人差があります。発赤や皮膚剥離、刺激によるかゆみ、疼痛を早く察知してトラブルを予防しましょう。

②指先の形

・指先が袋状で分かれていないもの

普通の靴下

・親指と四指が分かれる足袋型

足袋タイプ靴下

・指がそれぞれ分かれる5本指型

5本指ソックス

・親指と小指が分かれた特殊型

特殊型

 いろいろな形がありますが履き心地、靴とのバランスを見て選びましょう。厚めの5本指靴下を履いていつもの靴だときつく感じるようであれば要注意です。指の間にある数枚の布で関節部位が圧迫されて潰瘍になるケースもあります。

 靴下はあまり靴を履かない生活をされる患者さんには重要なフットケアツールです。爪先をきちんと保護し指の動きを妨げず、かかとを支え歩行のサポートになる、保温性、吸汗性があり、抗菌、防臭効果のあるものが理想だと思います。

 さらに、手に入れやすさとコストも重要なポイントです。
患者さんの身体の状態に合わせて靴下を一緒に探してみてください。

そして忙しく立ち働く看護師さんも靴と靴下をちゃんと組み合わせて疲れないよう工夫してください。

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