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【連載】どの病棟でも押さえたい糖尿病の薬

グリニド薬(速効型インスリン分泌促進薬)|経口血糖降下薬

執筆 藤田成裕

日本赤十字社長崎原爆病院 内分泌・代謝内科部長

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 糖尿病薬には作用が異なるさまざまなタイプの経口血糖降下薬があり、治療の主体となっています。看護の現場では、他の病気の治療のために入院した糖尿病の患者さんが、どのような糖尿病薬を使っているかを把握することは大切です。薬のタイプごとに異なる作用の仕組みや副作用など、糖尿病薬が変更される際の看護に役立つ知識を整理します。


目次


主な薬

●ナテグリニド(スターシス®、ファスティック®
●ミチグリニド(グルファスト®
●レパグリニド(シュアポスト®

作用・特徴:作用の仕組みはSU薬と同じで作用時間が短い

 膵臓のβ細胞に作用してインスリン分泌を促進する働きがある薬剤です。作用的にはSU薬と同様ですが、作用時間が3時間程度と短いことから、食直前の服用により食後の血糖上昇を抑制することが可能になります。
 
 空腹時の低血糖を起こしにくいことが利点としてある一方、インスリン分泌作用はSU薬よりも弱いため、SU薬と単純には置き換えることができません(図)。

グリニド薬とSU薬の違い

使用患者さん:インスリン分泌能が低下している人

 インスリン分泌能が低下している人が適応になります。特に、空腹時血糖は正常であっても、食後の血糖値が上昇している人が対象となります。作用時間が短いために、食直前に内服する必要があります。
 
 夜間の低血糖は起こりにくいため、低血糖症状がわかりにくい高齢者などにも使いやすい薬剤です。

副作用と観察:高齢者や腎機能障害のある人では特に低血糖に注意

 副作用として重要なものは、SU薬と同様に低血糖です。食事を摂取していない状態で内服すると低血糖が生じやすくなります。また、高齢者や腎機能障害がある人は低血糖が生じやすく、薬剤の効果が遷延するため低血糖が持続するおそれがあり、注意が必要です。

病棟での注意:食欲低下や嘔気が予想される場合は投与を主治医に確認する

 食直前に内服する薬剤であり、服薬を確実に行うことが効果を発揮させるうえで重要なため、服薬の指導を確実に行います。また、併存疾患の治療により、食欲低下や嘔気が予想される患者さんでは、内服後の食事摂取が不十分だった際に生じる低血糖のリスクを考慮し、あらかじめ主治医に相談し、内服の可否を確認する必要があります。


この記事はナース専科2017年10月号より転載しています。

【その他の薬剤】
SU薬(スルホニル尿素薬)
αグルコシダーゼ阻害薬
DPP-4阻害薬
ビグアナイド薬
チアゾリジン薬
SGLT2阻害薬
インスリン製剤
GLP-1受容体作動薬

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