お気に入りに登録

【連載】注射・採血・輸液の手技徹底攻略!

透析時、同じ部位に何度も穿刺するとシャントが閉塞するといわれたけど、本当?

執筆 喜瀬はるみ

東葛クリニック病院 透析統括師長 / 透析看護認定看護師

Saiketu chusha tenteki

Q.シャントが閉塞しないよう違う部位へ穿刺するようにいわれました。なぜなのでしょうか? また毎回同じスタッフが刺すわけではないため、違う部位に穿刺するようにするには、どのようにすればよいでしょうか?

A.同じ部位に何度も穿刺をすると瘤ができたり、血管壁が厚く硬くなったりして、狭窄・閉塞を起こすことがあります。


同じ部位へ何度も穿刺をすると瘤ができたり、血管壁が厚く硬くなる

 穿刺をすると血管の壁が傷つきます。血管は内皮細胞で覆われた管で、傷ついた部分には、周辺の内皮細胞が増殖することで、血管のほころびが修復されます。しかし、同じ部位を反復して穿刺していると、修復する時間が短く、血管の壁が弱く薄くなり、瘤ができやすくなります。さらに、脆弱化した血管は出血しやすく止血も難しくなります。また逆に、度重なる損傷に、血管壁を守ろう守ろうと内皮細胞が過剰に増殖してしまい、血管の壁が厚く硬くなり、狭窄・閉塞を起こす可能性が高くなります。そのため、同じ部位に反復穿刺をすることは、避けるのが望ましいのです。

同じ部位を何度も穿刺しないための工夫

 質問にある通り、毎回同じスタッフが刺すわけではなく、どこが違う部位なのかを判断するのに戸惑うスッタフもいるでしょう。そのようなときは、まずは患者さんご本人に聞いてみましょう。患者さんの中には「月曜日はこの血管。水曜日はここ……」など、穿刺部位を決めている方もいます。患者さんと話し合いながら、最良の穿刺部位を選択します。意思疎通が難しい患者さんの場合は、図やイラストを使ったアクセスチェック表などを作成し、スタッフ間で情報共有することをお勧めします(図)。そうすることでスタッフも戸惑わず、また患者さんの血管を長持ちさせることにも繋がります。 

チェック表

ページトップへ