お気に入りに登録

【連載】今さら聞けない! 基礎看護技術をおさらい

用手換気(バギング)の適応と方法|バッグバルブマスクとジャクソンリース

監修 讃井將満

自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部 部長

解説 川岸利臣

自治医科大学附属さいたま医療センター 集中治療部 医師

目次

※「ジャクソンリース」以下の閲覧はログイン(登録無料)が必要です。

※本記事においての換気は高度な気道確保器具(気管挿管チューブや声門上デバイス)を使用していないことを前提として解説します。


用手換気とは?

 用手換気装置を用いて、用手的に行う換気補助のことです。用手換気装置には、バッグバルブマスクとジャクソンリースがあります。

バッグバルブマスクとジャクソンリース

バッグバルブマスク

 多くの臨床現場では、一般的にドイツのAmbu社の製品が知られているため、「アンビューバッグ(Ambu bag)」とも呼ばれています。また、「蘇生バッグ」と呼ばれることもあります。

 自己膨張式換気装置であり、バッグは外部の空気を取り込んで自然に膨らむため、酸素ガス供給源がなくても換気が可能です。この場合、室内気を取り込むので、高濃度の酸素は送気できません。

 ただし、酸素ガスを供給源として、高濃度酸素を投与することもできます。その際は、バッグバルブマスクの空気吸入口にリザーバーバッグ(酸素を充填する袋)を接続して、酸素ガス供給装置につなげます。十分にバッグが膨張しているときは、バッグ内にはほぼ100%の酸素が取り込まれます。

 リザーバーバッグを接続せずに酸素ガスを供給することもできますが、外気も取り込んでしまうため、酸素濃度は40~50%程度に低下します。酸素を使用するときリザーバーバッグを接続することが勧められます。

 また、バッグバルブマスクには一方弁があり、吸気時、呼気時にそれぞれ一方向にガスが流れるような仕組みになっています。つまり、バッグを圧搾したときに送気が行われ、開放時に呼気が外に排出されるようになっており、呼気がバッグ内に逆流することはありません。

 ただし、一方弁の抵抗があるため、気道抵抗や肺のコンプライアンスが確認しづらいのが、デメリットです。
ジャクソンリースと異なり、PEEP(後述)をかけることはできませんが、患者さんの呼気の放出を制限することによりPEEPを発生させるPEEP弁がついた製品もあります。

 また最近では、バッグバルブマスクの組み立て間違いによる医療事故が起きていることから、組み立てが不要なシングルユースの製品の使用頻度が増えています。

図 バッグバルブマスクの一例
バッグバルブマスクの一例

ジャクソンリース

>> 続きを読む
ページトップへ