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【連載】プレスリリース

ノバルティスの「タフィンラー(R)」「メキニスト(R)」併用療法、転移性悪性黒色腫において、長期的な生存ベネフィットを示す

提供 PR TIMES

 この資料は、 ノバルティス(スイス・バーゼル)が2019年6月4日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約したもので、 報道関係者の皆様に対する参考資料として提供するものです。本剤は日本国内では2018年7月にBRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫の術後補助療法に関する効能又は効果の追加承認を取得しています。資料の内容および解釈については英語が優先されます。 英語版は https://www.novartis.comをご参照ください 。

・「タフィンラー」「メキニスト」併用療法の5年生存データを、2019年米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会およびニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに同時発表
・悪性度の高い皮膚がんである転移性悪性黒色腫において一般的なBRAF遺伝子変異を有する500名以上の患者さんを対象として、最長の経過観察を行った最大のデータセットに基づく研究結果を発表
・さらに、 免疫療法「spartalizumab(PDR001)」「タフィンラー」「メキニスト」併用療法に関する有効性と安全性のデータなど、 悪性黒色腫に関する別の研究も発表

 2019年6月4日、スイス・バーゼル発–ノバルティスは、一次治療として「タフィンラー(ダブラフェニブ)」「メキニスト(トラメチニブ)」併用療法を行うことにより、切除不能または転移性のBRAF遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者において全生存率と無増悪長期生存率の改善を示す、 COMBI-d試験およびCOMBI-v試験の結果を発表しました。
 
 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法を受けた全患者を対象とした統合解析では、5年経過時点での生存率は、34%(95%信頼区間:30~38%)でした[1]。 また、無増悪生存期間(PFS)の延長、および19%の患者(95%信頼区間:15~22%)において5年後に増悪の兆しや死亡はなかったことが報告されています。5年後の全生存率とPFSは、統合解析対象の患者で類似した結果でした[1,4]。

 COMBI-d試験およびCOMBI-v試験における563名の患者の統合解析の結果は、「タフィンラー」「メキニスト」併用療法を行った切除不能または転移性のBRAF V600遺伝子変異陽性の進行悪性黒色腫患者に、 最長の経過観察を行った最大のデータに基づいています。 このデータは、 2019年ASCO年次総会とニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(要旨番号9507)[1,4]で同時発表されました。

 パリに拠点を置くグスタフ・ルッシーがん研究所(Institut Gustave Roussy)の皮膚科科長のカロリーヌ・ロベール(Caroline Robert)医学博士は、 次のように述べています。「『タフィンラー』『メキニスト』併用を一次治療とすることで、約5分の1の患者さんで5年間病状がコントロールされ、約3分の1が5年後も生存していたことが、今回の解析で明らかになりました。これまで転移性の悪性黒色腫の患者さんは予後不良とされていましたが、現在では希望を持てる要素も増えてきています。今回の解析は臨床意義が高く、 患者さんの生存に好影響をもたらすでしょう。これらの結果は、分子標的療法が長期的な生存と持続的な転帰の改善をもたらしうることを示しています」

「タフィンラー」「メキニスト」併用療法を受けた全患者では、 5年PFSと全生存率はそれぞれ19%と34%であったのに対し、 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法により完全奏効を達成した患者19%(n=109)の5年PFSと全生存率は、 それぞれ49%と71%でした。 また、 治験中に病勢が進行し、 その後免疫チェックポイント阻害剤の投与を受けた患者において、 治験治療後の後治療の有効性が維持されていることが、 今回の研究で観察されました。

 有害事象は、 559名中548名(98%)の患者で報告されましたが、新たな安全性の懸念は確認されませんでした。559名中99名(18%)の患者が、 有害事象により治験薬投与を中止しており、 最も多くみられた有害事象は発熱(4%)、 駆出率の低下(4%)、 アラニン・アミノトランスフェラーゼの増加(1%)でした。「タフィンラー」「メキニスト」併用療法を行った患者で、治療に関連する死亡は報告されていません。

 ノバルティスのグローバル医薬品開発責任者でありチーフメディカルオフィサーのジョン・ツァイ(JohnTsai)は、次のように述べています。 「5年間のCOMBI-d試験およびCOMBI-v試験の解析から、『タフィンラー』『メキニスト』併用療法を受けたBRAF遺伝子変異陽性の悪性黒色腫の患者さんが、最初に診断を受けた時に想定された期間よりもずっと長く生存されていることがわかり、これは本当に喜ばしい結果です。 ASCOで発表された悪性黒色腫に関するノバルティスの別の研究は、悪性黒色腫の治療にさらに貢献するという私達のコミットメントの強さを示すものです。腫瘍学の分野では、免疫療法を確立された分子標的療法と併用し、患者さんにより高い効果をもたらす方法について研究が行われる中、免疫療法spartalizumabの臨床試験における有効性に関する結果は、希望をもたらすものです」

COMBI-d試験とCOMBI-v試験について
 COMBI-d試験は無作為化、 二重盲検、ピボタル第III相試験(NCT01584648)で、切除不能(ステージIIIC)もしくは転移性(ステージIV)のBRAFV600E/K遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者に対する一次治療として、BRAF阻害剤「タフィンラー」、MEK阻害剤「メキニスト」併用療法と、「タフィンラー」およびプラセボの「タフィンラー」単剤療法を比較したものです。治験を実施した121拠点で、 422名の患者を無作為化しました。

COMBI-v試験は2群間の非盲検の第III相試験で、 切除不能または転移性のBRAFV600E/K遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者を対象とし、 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法とベムラフェニブ単剤療法を比較した試験です(NCT01597908)。本試験の主要評価項目は全生存期間[1]でした。

治験薬抗PD-1抗体 「 spartalizumab(PDR001)」を「タフィンラー」「メキニスト」併用療法と併用した場合の有効性所見も報告されました
 ASCOでは、 BRAF遺伝子変異陽性の転移性悪性黒色腫患者を対象とした「タフィンラー」「メキニスト」「PDR001」併用療法を評価したCOMBI-i試験(要旨番号9531)で得られた知見も発表しました。安全性導入パート(パート1)とバイオマーカーコホート(パート2)に参加した36名の患者の結果では、治験担当医の評価で確認された客観的奏効率が78%(n=28)であり、完全奏効率は42%(n=15)でした。 全患者が少なくとも1回は有害事象を経験し、28名にグレード3以上の有害事象が発現し、6名は有害事象により3剤全ての使用を中止しました。 最も多くみられた有害事象(20%以上)は、発熱、咳嗽、関節痛、発疹、悪寒、疲労感でした。 1名の患者が心不全のため死亡しましたが、 治験薬との因果関係はないと考えられます。 この治験は継続中です[5]。

COMBI- i試験について
 COMBI-i試験は、 二重盲検、 ピボタル第III相国際共同試験(NCT02967692)で、 切除不能(ステージIIIC)もしくは転移性(ステージIV)のBRAFV600E/K遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者に対する一次治療として、 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法と、「タフィンラー」、「メキニスト」、治験薬抗PD-1抗体「PDR001」の3剤療法を比較する試験です。 この試験は3つのパートに分けて行われました。安全性導入パート(パート1)の主要評価項目は用量制限毒性の発現であり、 バイオマーカーコホート(パート2)の主要評価項目は免疫微小環境とバイオマーカーの変化としました。本試験のランダム化パート(パート3)は現在進行中で、主要評価項目は、治験担当医が評価する無増悪生存期間[5]です。

悪性黒色腫について
 毎年世界で約28万人が新たに悪性黒色腫(ステージ0~IV)と診断されており[6]、その約半数でBRAF遺伝子変異が見られます[7]。遺伝子検査を行うことで、 BRAF遺伝子変異の有無を判定することができます[8]。

 悪性黒色腫のステージの決定要因の1つは、転移の程度です。ステージIIIの悪性黒色腫では、腫瘍が領域リンパ節に広がっており、 再発や転移の可能性が高くなります[9]。ステージIIIの悪性黒色腫で外科的切除を受ける患者さんは、術後も黒色腫細胞が体内に残る可能性があるため、再発のリスクが高くなります[10,11]。 患者さんは、 悪性黒色腫の再発リスクについて、 医師に確認する必要があります。

「タフィンラー」「メキニスト」併用療法について
「タフィンラー」「メキニスト」併用療法は、切除不能または転移性のステージIIIのBRAFV600遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者さんに対する治療薬として、 米国、EU、日本、オーストラリア、カナダや他の国で承認されています。

 また、 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法は、米国ではBRAFV600E遺伝子変異の転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として、EUではBRAF V600遺伝子変異の進行非小細胞肺がんの治療薬として認められています。

「タフィンラー」と「メキニスト」は、悪性黒色腫や非小細胞肺がんに関連するRAS/RAF/MEK/ERK経路のセリン・トレオニンキナーゼファミリーの異なるキナーゼ、 BRAFおよびMEK1/2をそれぞれ標的とします。「タフィンラー」と「メキニスト」を併用した場合、腫瘍の増殖速度をそれぞれ単剤で用いた場合より抑制することが明らかになっています。「タフィンラー」「メキニスト」併用療法については、 現在他のさまざまな腫瘍に関する治験が世界各国の拠点で進められています。

「タフィンラー」「メキニスト」併用療法の効能と安全性プロファイルは、 承認された適応以外にはまだ確立されていません。

「タフィンラー」と「メキニスト」は、切除不能もしくは転移性のBRAFV600遺伝子変異陽性の悪性黒色腫患者さんに対する単剤の治療薬としても、米国、EUをはじめ世界60カ国以上で承認されています。
 
 なお、 日本では、 「タフィンラー」「メキニスト」併用療法および「タフィンラー」単剤療法は、BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫を効能及び効果として、2016年3月に承認され、同年6月に発売されました。その後、2018年7月には、BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫を効能及び効果として、「タフィンラー」「メキニスト」併用療法は適応拡大の承認を取得し、術後補助療法としても使用いただけるようになりました。また、「タフィンラー」「メキニスト」併用療法は、BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを効能及び効果としても、 2018年3月に承認されています。

「タフィンラー」「メキニスト」併用療法の安全性に関する重要な情報については、タフィンラーとメキニストの最新の製品添付文書をご確認ください。

免責事項
 本リリースには、 現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、その内容に関して、また、将来の結果については、 不確実な要素や予見できないリスクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳細につきましては、 ノバルティスが米国証券取引委員会に届けておりますForm20-Fをご参照ください。

ノバルティスについて
 ノバルティスは、 より充実したすこやかな毎日のために、これからの医薬品と医療の未来を描いています。私たちは、医薬品のグローバルリーディングカンパニーとして、革新的な科学とデジタルテクノロジーを駆使し、医療ニーズの高い領域で変革をもたらす治療法の開発を行っており、 新薬開発のために、 常に世界トップクラスの研究開発費を投資しています。 ノバルティスの製品は、 世界中の7億5千万人以上の患者さんに届けられています。また、私たちは、ノバルティスの最新の治療法に多くの人がアクセスできるように革新的な方法を追求しています。約10万5千人の社員が世界中のノバルティスで働いており、その国籍は約140カ国に及びます。 詳細はホームページをご覧ください。  

参考文献
1.Paul D. Nathan, et al. Five-year analysis of dabrafenib plus trametinib (D+T) in patients with BRAF V600– mutant unresectable or metastatic melanoma confirms long-term benefit. Abstract #9507. 2019 American Society of Clinical Oncology Annual Meeting, May 31-June 4, Chicago, IL.
2.Melanoma Skin Cancer. American Cancer Society. Available at: http://www.cancer.org/acs/groups/cid/documents/webcontent/003120-pdf.pdf. Accessed May 31, 2016.
3.A Snapshot of Melanoma. National Cancer Institute. Available at: http://www.cancer.gov/research/progress/snapshots/melanoma. Accessed May 31, 2016.
4.Robert C, et al. N Engl J Med. 2019 June 4. doi: 10.1056/NEJMoa1904059. [Epub ahead of print].
5.Georgina V. Long, et al. The anti–PD-1 antibody spartalizumab (S) in combination with dabrafenib (D) and trametinib (T) in previously untreated patients (pts) with advanced BRAF V600–mutant melanoma: updated efficacy and safety from parts 1 and 2 of COMBI-i. Abstract #9531. 2019 American Society of Clinical Oncology Annual Meeting, May 31-June 4, Chicago, IL.
6.Globocan. World Fact Sheet. Available at:http://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/populations/900-world-fact-sheets.pdf. Accessed October 10, 2018.
7.Schandendorf D, et al. Melanoma. Nature reviews Disease Primers. 2015.
8.Wilson MA, Molecular Testing in Melanoma. NCBI. 2012.
9.American Cancer Society. Melanoma Skin Cancer Stages. Available at: https://www.cancer.org/cancer/melanoma-skin-cancer/detection-diagnosis-staging/melanoma-skin-cancer-stages.html . Accessed October 10, 2018
10.Long GV, Hauschild A, Santinami M, et al. Adjuvant Dabrafenib Plus Trametinib for Stage III BRAF V600E/K-Mutant Melanoma. New England Journal of Medicine. 2017.
11.Melanoma Research Alliance. Adjuvant Therapy. Available at http://www.curemelanoma.org/about-melanoma/melanoma-treatment/adjuvant-therapy/ . Accessed October 10, 2018.

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