【連載】スケール・評価基準を使いこなそう!

カウプ指数(カウプスコア)

執筆 成田亜希子

医師

1.このスコアは何を判断するもの?

 カウプ指数とは、乳幼児の肥満度を評価するための指標の一つです。同じく肥満度を示す指標であるBMI(Body mass index)と同様に、「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」という計算式で算出されます。

 乳児は出生時から半年ほどかけて急激に体重が増加します。その後は徐々に体重の増加率が低下し、5歳前後から再び増加率の上昇を認めるのが一般的です。

 乳幼児は体重の増加スピードが著しく変化する特徴があるため、一概に体重と身長から算出された数値のみで肥満度を評価することは困難です。このため、BMIは年齢に関係なく数値のみで肥満度を評価するのに対し、カウプ指数は年齢によって肥満・非肥満の基準値が調整されることでより正確な評価が下せるように工夫がなされています。

 また、乳児期において、カウプ指数は栄養状態を示す指標ともなります。特に母乳のみで養育されている乳児は母乳不足によって低栄養に陥っていることも珍しくないため、乳児の栄養指導においても非常に重要な指標なのです。

2.このスコアはこう使う!

 カウプ指数は乳幼児の肥満度を評価するための指標ですが、肥満と判断される基準値が年齢によって調整されるのが特徴です。

 具体的には、生後3か月~1歳未満 16~18、1~2歳 15~17、3~5歳 14.5~16.5、学童期 18~22の範囲にカウプ指数が収まっていれば標準体型とします。カウプ指数がこの基準以下の場合は「やせぎみ」、基準以上の場合は「太りぎみ」とされ、栄養指導や運動指導などが必要になることも少なくありません。

 しかし、乳幼児の成長スピードには大きな個人差があるため、単純に算出できるカウプ指数のみで肥満度を評価できないケースもあります。カウプ指数が標準範囲でない場合は「乳幼児身体発育曲線」で標準範囲に入っているか確認し、標準範囲からの乖離の程度などを評価することが大切です。

3.このスコアを看護に活かす!

 乳幼児期の成長スピードには個人差があるため、肥満度や栄養状態は評価しにくいものです。カウプ指数は年齢ごとに基準値が調整されているため、体格を捉えやすい指標といえます。

 乳幼児期の肥満や低栄養は将来的にも生活習慣病や成長障害のリスクとなり、虐待や育児放棄などが背景にあることも少なくありません。カウプ指数が標準範囲を逸脱している場合は、乳幼児身体発育曲線も参考にしながら患児の肥満度や栄養状態を正しく評価し、それぞれに適したアセスメントをすることが大切です。

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