1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 血糖コントロール
  5. FGM(フラッシュグルコースモニタリング)で看護師に知ってほしいこと

FGM(フラッシュグルコースモニタリング)で看護師に知ってほしいこと

  • 公開日: 2020/4/18

2020年4月1日の診療報酬改訂により、これまでの血糖自己測定の回数に応じた保険項目に加えて、FGM(FreeStyleリブレ)を主とした新たな保険項目が設定されました。導入時の患者さんへのケア、血糖コントロールがどう変わるのか、看護師に特に知っておいてほしいことを聞きました。

導入時には、具体的なイメージをもってもらうことが大切

 高齢者の場合、新しい機器やその扱い方に不安や抵抗がある方も少なくありません。
そのため、いきなり使用を勧めるのではなく、まず、Abbott(アボット)のホームページやYouTubeに上げられている動画を観ることを勧めます。動画の視聴は、ご家族に協力してもらうと良いでしょう。

 Freestyleリブレの紹介や使い方を実際に見てもらい、イメージを持ってもらうことが大切です。そして、これだったらやってみようと思う、患者さんに導入します。

 動画を観られない場合には、Freestyleリブレの実物を見てもらい、使用イメージを持てるようにアプローチします。
導入時にどれくらい看護師がかかわるかは、施設によって変わってきます。糖尿病治療専門のクリニックで、看護師や糖尿病療養指導士(CDE)が多く配置されている場合には、Freestyleリブレの読み方や交換方法、レポートの出し方などの指導にかかわっていることが多いようです。さらに次回来院時には、レポートの打ち出し、サマリー、問題点のピックアップなどを行い、医師に伝えるところまで看護師が行っているところもあります。

 しかし、大学病院など看護師の配置が少ないところでは、検査や処置などの対応に追われ、Freestyleリブレの情報に触れることさえできない場合が少なくありません。

FGM(フラッシュグルコースモニタリング)の結果では低血糖・高血糖の有無に注目する

 低血糖や高血糖の有無、血糖の変動に大きな問題が出ている日の有無が注目ポイントになります。低血糖や血糖の変動を減らせるよう治療を1~2年続けると、血糖コントロールが安定するようになります。

 「インスリンの投与量の調整」の特定行為研修を受けることで、インスリンの投与量の調整を、看護師が行えるようになります(ただし、医師の指示のもと、手順書により、身体所見や血糖値などの検査値が医師から指示された病状の範囲にあることを確認することが必要)。

 FGM(Freestyleリブレ)の保険適用が新設されたことで、病院での導入も増えることが予想され、特定行為看護師の活躍の場が広がることが期待できます。未来を見据えて学びを深めていきましょう。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

糖尿病による血糖コントロール不良で低血糖リスクのある患者さんに関する看護計画

糖尿病による血糖コントロール不良で低血糖リスクのある患者さんに関する看護計画  糖尿病は慢性的な血糖値の上昇とそれに伴う異常が生じる疾患で、インスリン分泌低下によって生じる1型と、インスリン抵抗性による2型があります。インスリン依存性とインスリン非依存性に分類でき、いずれも

2023/10/27

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
4位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
5位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
6位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
7位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636