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【連載】やってみよう! フットケア

第19回 肥厚、爪白癬、変形した爪③〜肥厚した爪のケア

執筆 山口晴美

NANA NURSING THERAPY代表・看護師

今回で肥厚した爪のケアは最後です。
 よくご質問をいただく、肥厚した爪、特に白癬があり爪と皮膚の境目が不明なケースについて詳しくみていきましょう。

 これまで、爪切りの前処置として爪周囲の確認と角質や爪にはさまったものを取り除くことで安全にケアができると説明してきました。

 細かいところではありますが、爪切りを行う前に実際に確認しておいてください。

1.正常な爪と皮膚

正常な爪と皮膚

写真は特にトラブルのない指先の爪と皮膚です。
爪と皮膚の境目はしっかりわかりますが角質があるのがわかります。
これは、入浴や足浴で自然に取れてあっても特に支障はありません。

2.肥厚した爪と正常な皮膚

肥厚した爪と正常な皮膚

写真は肥厚していますが硬さを保った爪と正常な皮膚です。
爪と皮膚の境目はわかります。
この状態では、爪切りやニッパーの下刃が挿入しにくく皮膚も挟んでしまう可能性があるので、ゾンデ等を使って境界線をより明確にしておくとよいでしょう。

3.白癬で肥厚した爪と皮膚

白癬で肥厚した爪と皮膚

写真は白癬で肥厚してぼろぼろに崩れている爪と角質があり、皮膚の境目がわかりにくい状態になっています。
この状態で、爪と皮膚の境目を確認せずに刃物を入れてしまうと皮膚と共に切ってしまい、出血につながります。

 上記のどのような場合でも確認をせずに刃物を入れて切ってしまうと、皮膚がはさまり一緒に切ってしまい出血することがあります。

 そのため、洗う(もしくは湿らせて角質をとれやすくする)、またはゾンデやブラシを使用して特に今から切ろうとする爪の、

① 裏側には皮膚がついていないこと
② 爪と皮膚の境目を明確にしておくこと

 以上が必要となります。実際にみるとよくわかると思います。

 患者さんを傷つけることなく、安全に、自分も守るためにひと手間をかけましょう。


~身体のメンテナンス~

 現在、新型コロナウイルスのため、緊急事態宣言が出され、不要不急の外出は自粛しています。皆さんご自身や患者さんが運動できずに身体が動きにくくなってフレイルが心配ですね。いろいろな情報をインターネット等で得ることができ、実行できる方はご自分なりに行っていると思いますが慢性疾患、高齢、普段からあまり運動しない方はより、小さい動きから始めないと身体を傷めてしまうことがあります。

 私の患者さんも、ディサービスやリハビリの減少で循環が悪くなり、むくみや筋肉の硬直がみられます。

 そして、小さな動きは継続が必要ですので、簡単でちょっと楽しいことがいいですね。

 ここで、簡単にできて続けられる「身体メンテナンス・足編」をご紹介します。

1.身体のチェック

あおむけに寝た状態で(布団の中で大丈夫です)
・手の指、足の指をにぎったり、伸ばしたり動きが悪い部位をみつける。
・できれば全身を深呼吸しながら伸びたり、縮んだりして動きを見る。

2.準備運動で全身の流れをつくる

できれば枕をせずに写真のように膝を立て足裏、お尻、背中を床につけたまま、ゆっくり、頭から足方向にゆっくりゆする(矢印の方向に)。
回数は3、4回を目安に気持ちよい程度(やりすぎない)。

足の動かし方

3.むくみがあったり、動きにくい部位は皮膚を少しはがすようにつまむ。

力は入れず、動く範囲で行う。

皮膚をつまむ

足の甲の皮膚をつまむ
くるぶしの周囲、指のつけ根等、動きのある部位でよい。
ひざの裏、ふくらはぎ等全身、どこでも同じ手技でよい。

指の裏をつまむ

足の裏をつまむ
指の裏側もできればつまんでおく。

足に手の届かない場合は片足でもう片方の足をこする感じでよい。
患者さんには、一緒にやってみてできそうなやり方を提案しています。

 ビニール袋がくっついたような状態で運動するより、皮膚をつまむことで少し皮下に余裕ができて毛細リンパや血液の流れは改善できると思います。

 小さいことの積み重ねを試してみてください。

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