1. トップ
  2. 看護記事
  3. 注目ピックアップ
  4. 第2回 closed systemについて

【連載】看護師のための輸液講座

第2回 closed systemについて

  • 公開日: 2009/4/1
  • # 注目ピックアップ
  • # 感染予防

第1回の『カテーテルの分類』はいかがでしたか?

知識としては必要ではあっても、カテーテルを選択するのはドクターですから、あまり興味のわかない内容であったかとも思います。 しかし、今回の内容は、ナースとして絶対に知っておきたい内容ですし、実際にその理解が現場で生かされる内容だと思います。 
さて、輸液管理においては、適切にカテーテルを選択し、適切にカテーテルを留置することができたら、適切な輸液ラインの管理をしなければなりません。
実は、カテーテル管理と表現される内容の大部分は、輸液ラインの管理です。 そもそも、カテーテル管理という表現がおかしいのかもしれません。 カテーテルさえ無菌的に挿入できたら、『あとは大丈夫』、みたいな感じになってしまいますので。 カテーテル感染を起こさずに輸液管理を行うためには、とにかく重要なのは、輸液ラインの無菌的管理です。 もちろん、カテーテルを無菌的に挿入することは、その前提条件ということです。
今回は、closed systemについて、解説させていただきます。

輸液ラインの接続方式

基本的な輸液ラインの接続方式は2種類です。 ルアーロック型(Luer-Lock)とフリクション型(Friction)です。
簡単に説明すると、フリクション型は差し込むだけで、オスとメスの間の摩擦で抜けないようになっているものです。 ルアーロック型は、ネジをひねって固定するようになっているものです。
安全面から言うと、すべての接続部はルアーロック型にするべきです。 フリクション型では知らない間に接続が外れていた、という問題が起こる可能性があります。 これまで報告された、カテーテルの接続部がはずれて大量出血となった、という医療事故では、すべて、フリクション型接続ラインが使われていました。

輸液ラインの接続方式

従いまして、中心静脈カテーテルの輸液ラインにはフリクション型は使うべきではありません

輸液ラインの接続方式と感染率

それでは、ルアーロック型を使っておけば問題ないのでしょうか。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

炎症性腸疾患(IBD)患者さんのセルフマネジメント~IBD患者さんを対象とした研究を読み解く~【PR】

 炎症性腸疾患(IBD)は、潰瘍性大腸炎(UC)やクローン病(CD)などの腸に慢性の炎症が起こる難病で、日本では約30万人が罹患していると言われています1)。慢性疾患において、セルフマネジメントは治療の重要な構成要素と言われているものの、IBDにおける日本での実態

2024/3/4

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
4位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
5位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
6位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
7位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636