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【連載】なぜ? どうして? 22問でわかる 最新 感染対策

第7回【消毒・滅菌・洗浄編】滅菌物の保管期間と汚染度の関係

監修 藤田昌久

日本医科大学付属病院 医療安全管理部 感染制御室 看護師長 感染管理認定看護師

執筆 藤田昌久

日本医科大学付属病院 医療安全管理部 感染制御室 看護師長 感染管理認定看護師

消毒・滅菌・洗浄は器材を使用する上で欠かせません。 それぞれの目的と役割、取り扱い方法を知っておきましょう。


Q 滅菌物は保管期間が長いほど汚染される可能性が高いって本当?

※A NO

滅菌物が汚染されないように正しい保管管理を

※開封されない限り無菌性は保たれる

滅菌工程の各種インジケータでチェックした条件で完全に滅菌処理された物は、開封されない限り無菌性は保たれます。
米国で1970年代に実施された滅菌物の保存期間の研究では、包装され滅菌処理された物が汚染され無菌でなくなるのは、時間の経過によるものという考え方でしたが、現在では滅菌物に対し汚染される可能性のある行為があったかどうかにより汚染は起こるという考え方に基づいています(滅菌物の有効期間に関してはTRSM:時間依存型滅菌性維持、とERSM:イベント依存型滅菌性維持の2通りの概念がある)。

※滅菌物が汚染されないために、正しい保管管理を心掛ける

滅菌物が汚染を受けないように正しく保管管理するためには、保管環境を整えることが必要です。空調された部屋では通気口や吸気ファンの近くには置かないことや、できるだけ閉鎖(扉の付いた)棚に保管することが重要です。また、滅菌物の管理状態(滅菌日、滅菌者、有効期限など)を表示し、使用者や管理者が目視しやすい保管状態を維持します。

ただし、滅菌物の経時的な材質劣化が生じることや、在庫管理の観点から、使用期限を6カ月間などと決めて対応することが推奨されます。従って長期の保管ではそれだけで汚染を受ける行為に遭遇する機会が多くなるので、できる限り古い滅菌物から取り出せて安全保存期間(有効期限)内に、効率よく使用する工夫を行うことも必要です。

滅菌物の保管と使用時の確認の注意点

滅菌物の保管と使用時の確認の注意点まとめ

※参考文献
日本医科器械学会:医療現場における滅菌保証のガイドライン2005.

※続いては、器材別に取り扱いについて解説します。
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