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【連載】なぜ? どうして? 22問でわかる 最新 感染対策

第10回【環境管理編】環境整備の実施回数は多いほどいい?

監修 藤田昌久

日本医科大学付属病院 医療安全管理部門 感染制御部・看護師長 感染管理認定看護師

執筆 藤田昌久

日本医科大学付属病院 医療安全管理部門 感染制御部・看護師長 感染管理認定看護師

Kin kabi

ベッド柵や床頭台などの清拭などは1日に何回していますか? こういった環境整備の実施回数が感染対策にどの程度効果があるのかを知って、過不足なく実施できるようになりましょう。


Q 環境整備を頻回にすることは感染対策上有効な方法ですか?

※A NO

環境整備の実施回数の多さは感染対策につながらない

※環境整備は実施するタイミングを考えることが重要

環境整備の基本は、塵埃の除去を目的とした定期的な清掃、付着した汚染物質を直ちに除去すること、汚染物質や感染症の状況に応じて消毒薬を選択して使用することです。環境整備の頻度を上げることが感染対策に寄与するわけではありません。
回数を増やす場合には、やみくもに実施回数を増やすのではなく、実施するタイミングを考えて行うことです。頻繁に接触する環境表面では、特に多剤耐性菌検出患者さんの周囲環境において、汚染する可能性のある処置やケアの後は必ず行い、最低でも各勤務帯で1回程度は行います。 また、清掃担当者が実施する箇所は、特別な汚染がなければ定期清掃の頻度と手順に準じて実施されていればよく、手順どおり実施されているかの確認を行います。

※頻回に接触し対応方法が異なる機器にはカバーをかけるのも一つの方法

さらに、頻回に接触する環境表面で共有する機器(パソコンやME機器)の表面などは、使用可能な消毒薬や対応方法をメーカーに確認します。こうした、頻回に触れる、汚染度が高い、適切な対応方法が個々に異なる、などの場合は専用または機器の機能を阻害しないようなカバーを使用することも、簡便で確実な対応の一つです。

環境整備のポイント

(『ナース専科マガジン』2011年1月号より転載)

※次回からは、血液・体液曝露防止編が始まります。


※引用・参考文献
小林寛伊、吉倉 広、荒川宣親 編:エビデンスに基づいた感染制御(改訂2版)第1集 基礎編、メヂカルフレンド社、2003.