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【連載】乳がん術後のセルフケア

第1回 乳がん術後患者のセルフケアを支援する

解説 金井久子

聖路加国際病院 乳がん看護認定看護師

(協賛株式会社ジャンパール)

乳がん術後の患者さんは、肌トラブル、リンパ浮腫、ボディイメージの変容など多くの問題に直面します。最後まで治療をやり抜くためには、患者さんへの看護師による適切なセルフケア支援が欠かせません。患者さんの抱える問題を軽減し、よりよいQOLを保てる指導をすることが重要です。
看護師が行うべきセルフケア支援の方法を、具体例と共に実践的な講義の中からお伝えします。


時期に合った正確な情報提供が重要

はじめに金井さんは、十分なセルフケア支援が必要な背景として、乳がん治療における入院期間の短縮化、副作用の多様化・長期化などを挙げました。

実際、患者さんの誤った思い込みや、不安によって、セルフケアが進まない例は少なくありません。しかし、医療者が正確な情報を十分に提供することで、状況を改善することは可能です。術後のQOL を保持・向上させ、さらに治療を完遂に導くためのセルフケアに結びつけていくことができます。

看護師がセルフケアを支援する際には、個々の患者さんの症状を理解し、副作用や合併症などを正しく見極めることが前提。その上で、入院前、術前、術直後、退院前、退院後などの各過程をチェックポイントとし、段階を追って必要な情報を提供し、指導を行うべきであると述べました。

例えば、入院前には、「術後1 日目に点滴や尿管が抜けて歩け、普通食が食べられる」「ドレーンが抜けたら退院」などの回復過程を、また退院前には、「入浴から、食事、性生活、仕事、趣味まで、日常生活に大きな制限はない」など退院後の生活を、それぞれイメージできるような言葉掛けで不安を取り除きます。さらに、「創部の治癒を促すセルフケア」など目的別セルフケアを指導し、促すことが必要であると述べて締めくくりました。

講義の様子

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