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【連載】看護部長インタビュー

第7回 迷ったときは相手の立場に【小田原市立病院 看護部長/副院長】

取材 熊谷久子

小田原市立病院 看護部長/副院長

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看護師を志したきっかけ

きっかけは自分の意思ではないのですよ。母が看護師という仕事に憧れていまして、それはもう熱狂的にすすめられたのです。看護学校では自分の意思で「看護師」を選んだ人がほとんどでしたので「これで良かったのかな、自分で選んだ道じゃないのに」…ってどこかでずっと葛藤していましたね。

看護師として働くという意志を固めるきっかけになったのは、載帽式の朝、寮の黒板に綴られた4行の詩を前にしたときでした。

「我は歩くなり、大道を歩くなり、一途に歩くなり、死ぬまで歩くなり」

そのとき、自分の胸中にグーっとこみ上げてくるものがあって不思議なことに気持ちがすーっと整理されたんです。「よし、看護師として働くぞ」って決意できました。この4行詩は、看護を続ける今でも私を励ましてくれます。そして、看護師の道を薦めてくれた亡き母にとても感謝しています。

自身の看護観

看護師という仕事を続けるなかで迷うことがあります。例えば、患者さんはこう希望しているが患者さんの体のことや、業務を考慮すると「どうなんだろう」ってことがいっぱい出てきます。

迷ったときの一番の解決方法は、自分だったらどうされたいか、相手の立場に看護の専門知識を駆使して立ってみること。それが今の私の看護観につながっているように思います。「相手が何を考えているのか、相手の立場に立って、実践していくこと」は患者さんのこころを大切にすることであり、最も忘れてはならないことだと自覚しています。

小田原市立病院のこだわり

2009年4月より救命救急センターとして始動、また今年度中に地域医療支援病院の仲間入りを果たす予定です。 このように大きな変革期にあるなかで、多くの意見を取り入れながら地域医療にがんばる病院の土台を看護部が担っていけたらなって思っています。

もう一つ、こだわりというか嬉しいことをあげるなら、常勤看護師の離職率が6.3%という実績があります。(神奈川県平均=15.4%、2007年日本看護協会調べ)

私も部長になるまで副看護部長として当院の卒後教育に15年間関わらせていただきながら、“社会人として自立し、また自分を律することのできる看護師”の育成を目指しました。そのような土壌の中でみんなが活き活きと仕事ができるのであれば離職は少なくなると実感しています。

人をどんどん採用するというよりも一緒に働くみなさんに辞めなくてすむ環境をいかに提供できるかが大きなテーマだと思っています…。

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