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【連載】看護部長インタビュー

第9回 目指すは“カッコ良い”看護師【 医療法人 明芳会 横浜新都市脳神経外科病院 看護部長】

取材 重田京子

医療法人 明芳会 横浜新都市脳神経外科病院 看護部長

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看護師を志したきっかけ

実は今まで看護師を目指したきっかけを、内緒にしてきたんです。でも自分の中で考え方が変わったので、今回は本音をお話します。私が看護師を目指したきっかけ……それは『ベン・ケーシー』という、医療関係の海外ドラマへの憧れです。急患が運ばれ、手術室の扉がバーンッと開く感じや、スタンドカラーの白衣…。どれもがカッコ良かった。

“人を助ける”って、誰もができることではないと思うんです。だからこそカッコ良く映ったのもあります。ですが看護師として働くのであれば、ただ働くのではなく、相手の立場に立って考えてあげられる心を込めた看護ができる“中身から”カッコ良い看護師として働くことも私には必要だったんです。

今も見かけのカッコ良さだけではなく、中身のカッコ良さを意識できる看護師でいたいと思っています。 私達の時代、「手に職をつけたい」と考えて看護師になる人が多かったので「テレビドラマに憧れて」なんて言えなかった。

でも今は「看護師を“カッコ良い”」と、たくさんの人に思ってもらいたいから堂々と言えます。ドラマでも映画でも、どんな形でもいい。「看護師は、辛いだけじゃない。 それを越えて良い所もある」と、解って欲しいんです。そして、「あぁいう風になりたい!」と、外見からも中身からも溢れ出る看護師のカッコ良さに憧れて看護師を目指してくれたり、実際に看護師になった後も、誇りを持って働いてくれたら嬉しいので、今回は本音を伝えました。

自身の看護観

私の看護観は、リスペクトし合うことです。患者さん、ナースもドクターも、みんなで一つの患者さんの回復を目指します。だから医療を行うにあたっては、お互いをリスペクトし合わなければ勤まらないと考えています。

患者さんは患者“様”ではなく、ドクターもナースも患者さんも、みんなが同じ目線でいて、尊敬し合う関係を築けることが理想だと思っています。リスペクトし合うことは、看護師としてだけではなくて、生きていく上でも必要なことです。人間として生きていく上で、人と人との関わりは不可欠ですから。

でも、看護師は特に人と人とが関わっていく仕事だからこそ、この気持ちがなければダメだと思うんです。たとえば、横浜新都市脳神経外科病院の患者さんには、話すことが出来ずに、思っていることを上手く伝えることができない方もいらっしゃいます。そういった患者さんたちも、自分の人生より長く生きてこられた方や、自分が経験していないことをしている方です。尊敬できる点に気づけば、患者さんに優しい気持ちで看護することができると思います。

時には、痛みでわめいたりする患者さんもいらっしゃるかもしれません。ですが、その人の立場に立って「ドコが辛いのか?原因は何なのか?」と痛みを理解してあげることが大事。 リスペクトをベースに、患者さんの気持ちを理解することは、患者さんの人生を認めることに繋がります。患者さんに対して「困ったな」と思っても、その人がダメというわけではないのですから。

その気持ちを持って看護に取り組めば、たとえ「辛い」と思ったとしても自分自身が救われますし、患者さんを救うことができるようになると思うんです。リスペクトすることは、人間として生きていくベースです。そして、看護をする上でも、一番私が大切にしていることです。

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