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【連載】急変対応マニュアル

【急変事例】糖尿病患者さんに急に不穏と麻痺が生じた

解説 木下 佳子

NTT東日本関東病院副看護部長 急性・重症患者看護専門看護師

「急変対応の思考過程」に沿って事例で考えてみましょう。「急変対応の思考過程」の1「おかしさに気づく」は満たすものとして、2以降の流れで考えていきます。


事例 糖尿病患者さんに急に不穏と麻痺が生じた

Eさん(85歳・男性)は糖尿病の教育入院中でした。退院の前日ナースコールがあったので訪室してみると、ベッド上で身体を左右に振り、暴れているように見えました。看護師が声を掛けたのですが、視線が合わず、Eさんは左上のほうを見続けています。呼び掛けにも返答はなく、よく見ると右上下肢が全く動いていませんでした。

2 なぜおかしいと感じるのか?

身体を左右に振って暴れているように見えたことから、意識状態に何らかの変化が起こったことがうかがえます。また、右上下肢が全く動いていないということから右上下肢の麻痺が、さらに返答がないことから失語が疑われます。左の上の方を見ていることから共同偏視が起こっていることがわかります。

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