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【連載】難しい患者さんの日常ケア

精神疾患でコミュニケーション不良の患者さんにどう対応する?

解説 高木明子

東京慈恵会医科大学付属病院 精神看護専門看護師(リエゾン精神看護)

コミュニケーションが難しい患者さんへの対応のキホン

患者さんとうまくコミュニケーションが取れないことは、看護師にとって大きな悩みの一つです。良好なコミュニケーションは、質の高いケアのためには欠かせないもの。不良になると、治療効果やケアに良くない影響を及ぼすばかりでなく、患者さんにつらい思いをさせたり、我慢を強いることになってしまいます。

原因としては、疾患や薬剤による影響、加齢に伴う身体機能の低下、環境の変化や治療に対する不安、個人の性格などが挙げられます。まずは、その原因が何であるかを探ることが必要になります。

まずは患者さんの背景を理解し、その心情に寄り添って

さらに、対応する上で非常に大切なことは、患者さんの背景を理解することです。原因によって対応が異なる場合はありますが、それぞれの背景を考慮して働きかけることは、どんな原因であっても変わりません。病歴、入院前の生活状況、入院時の状況、患者さんが発する言葉などから、全体的な背景や置かれた状況の理解に努め、患者さんの思いや感情に寄り添ったアプローチを行うようにしましょう。この場合、話を聞く姿勢や共感を示すことが重要です。コミュニケーションが取れなくなっているとき、患者さんの多くは、周囲の理解が得られていないと感じ、大きな不安を抱いています。そんな患者さんに安心感を与え、自分が頼りになる存在であるというメッセージを伝えることが求められます。

精神疾患でコミュニケーション不良の患者さんにどう対処する?

統合失調症である場合

〔原 因〕

統合失調症の発症原因はまだ明確にされてはいません。現時点では、神経伝達物質であるドーパミンの過剰活動や遺伝的要因、環境などが発症に関与していると考えられています。

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