【連載】500人のギモン&お悩み徹底解決

チューブ・カテーテルのルート交換頻度ってどれくらい?

解説 曳地陵子

千葉大学医学部附属病院 看護師長

解説 千葉均

千葉大学医学部附属病院 副看護師長 感染管理認定看護師

解説 江幡智栄

千葉大学医学部附属病院 副看護師長 皮膚・排泄ケア認定看護師

末梢静脈ルート、中心静脈カテーテル、胃管チューブなど各種ルートはどれくらいの頻度で交換するのがよいのでしょうか。感染管理の面からも、交換のタイミングは大切になります。根拠とともに、それぞれのルートの交換のタイミングを知っておきましょう。


Q 末梢静脈ルート、中心静脈カテーテル、胃管チューブ、尿道留置カテーテルなど各種ルートの交換頻度は何時間が適切なのでしょうか。

A CDCガイドラインによると末梢静脈ルートは72~96時間で抜去・差し替えが必要となり、それ以外は日常的なアセスメントによります。

日々のアセスメントで交換時期を確認

末梢静脈ルート

末梢静脈ルートの交換時期については、CDCガイドラインによって「72~96時間の間隔で交換する」ことが推奨されています。例外は、清潔が保てない場合と小児の場合です。

清潔に留置されていない緊急時における末梢静脈ルートについては、CDCガイドラインでは「48時間以内に交換する」ことが推奨されています。その際、刺入部の観察は適宜行い、発赤や腫脹、熱感や疼痛などの炎症徴候がみられれば、すぐに抜針し、留置し直します。

また、小児の末梢静脈ルートも、定期的な交換は推奨されていないため、そのときのアセスメントによって交換します。

中心静脈カテーテル

中心静脈カテーテルについては、医師の実施・判断によりますが、知識として知っておくことは必要でしょう。清潔に留置されたものに関しては、CDCガイドラインにも特に交換頻度は定められていません。刺入部の炎症徴候やカテーテルに起因する菌血症がみられた場合には、抜去を検討します。ただし、清潔ではない留置に関しては、48時間以内の交換が必要とされています。

末梢動脈カテーテルについても、医師の実施・判断によるものですが、炎症徴候などに注意し、必要性がなくなったら速やかに抜去します。

透析用カテーテル

透析用カテーテルについては、ガイドラインには「輸液やその他の静脈のカテーテルに使用しない」ということが推奨されています。交換頻度については特に定められていません。

胃管チューブ

胃管チューブは、定期的に交換したほうがよいというエビデンスの確立は今のところありません。閉塞などにより使用できなくなってしまった場合や、経鼻で挿入して鼻腔に潰瘍を形成してしまった場合、医師の指示があった場合に交換します。

膀胱留置カテーテル

膀胱留置カテーテルについては、2009年11月に「カテーテル関連尿路感染の予防のためのCDCガイドライン」の改訂版が出され、そこでは「定期的に交換する必要はない」と推奨されており、当院もそれに従っています。日常的に観察を行い、尿の混濁が強く、カテーテルの閉塞がある場合に交換します。

しかし、カテーテルを長期間使用した場合は、30日間留置すると、ほぼ100%尿路感染が生じるといわれています。ですから、失禁のある患者さんに日常的に使用するのではなく、排尿訓練を行うなどカテーテルフリーとなるような援助が必要です。術後などの必要時のみ使用し、可能な限り早い時期の抜去で、できれば24時間以内の抜去が望ましいでしょう。

中心静脈カテーテル

中心静脈カテーテルの刺入部は、毎回観察し、異常の有無を確認するようにします。万一ポリウレタンフィルムが剥がれていたら、再消毒したうえでポリウレタンフィルムの交換が必要になります。

定期的な交換の頻度は、7日ごと、汗や出血がありフィルムを使用できない場合は、滅菌ガーゼで2日ごとの交換が目安です。

(「ナース専科マガジン」2010年5月号より転載)

次回は、滴下速度の変化を防ぐ方法はある? という疑問に答えます。

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