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【連載】大切な人を亡くす子どもへのケア

第17回 子どもと患者さんが触れ合える環境をつくる(前編)

監修 廣岡佳代

訪問看護パリアン訪問看護師 聖路加看護大学看護実践開発研究センター客員研究員

Ico childcare a2

これまで、医師やソーシャルワーカーなど、医療の場で「大切な人を亡くす子ども」にかかわるさまざまな職種の人に、その役割について、事例を交えて説明していただきました。

どの職種からも一様に、「いつも患者さんの側にいて、子どもに接する機会の多い、看護師との協働がとても重要」と、看護師の役割に期待が寄せられていました。今回はこれまでの内容を踏まえ、あらためて看護師の役割について考えていきたいと思います。


子どもに積極的にかかわる、ある病院の看護師たち

連載前半でも述べましたが、患者さんの子どもへのかかわりに戸惑いを抱く看護師は多いようです。けれども、患者さんがターミナルステージの状態にある場合、残されている時間は限られています。そのような状況で、少しでも患者さんと子どもが一緒に過ごす時間がもてるように、家族に働きかけたり、場を整えたりすることが求められるでしょう。

「そうできたらいいが、実際にはとても難しそう」と思われる人も多いかもしれません。しかし、そのような難しい状況だからこそ、看護の力、チームケアが発揮される場面なのだと思います。

今回は、筆者が行った研究をもとに、子どもへのかかわりを整理していきます。

筆者は、X病院の緩和ケア病棟に勤務する看護師たちを対象に、大切な人を亡くす子どもへのかかわりに関するインタビュー調査を行いました。

X病院の緩和ケア病棟は、大切な人を亡くす子どもへのかかわりを積極的に行っている施設で、看護師だけでなく、医師、ソーシャルワーカーによるチームアプローチのもと、子どもに対し、がんや死に関する説明などをはじめとしたかかわりを行っています。

インタビュー調査の結果、子どもへかかわる上で大切であると、これらの看護師が共通して考えていたものには、「子どもをとらえること」「信頼関係を築くこと」「環境をつくること」「子どもに説明すること」の4つがありました。

以降では、これらについて、具体的な例をまじえながら説明します。みなさんが臨床の場で実践する参考にしていただければと思います。
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