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【連載】急変の判断と対応

窒息への急変対応 5ステップ

執筆 小原 秀樹

聖マリアンナ医科大学病院 救急救命センター・熱傷センター 主任 救急看護認定看護師

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急変に遭遇!そんなときに慌てず焦らず処置を行うには、急変対応を繰り返しおさらいしておくことが必要です。

今回は、「窒息」という緊急度の高い事態への対応を解説します。


ステップ1 早期に「窒息」を認識する

患者さんの気道閉塞について周囲の認識が早ければ早いほど、良好な転機をたどります。

異物による気道閉塞が「軽度」であれば、「咳き込む」という症状が出ます。

ただし、咳き込みが激しすぎて助けを呼べないこともしばしばあります。

また、咳と咳の間に喘鳴が聞こえることもあります。

重篤な場合では、

  1. 発声できない
  2. 弱い咳
  3. 吸気時の甲高い音
  4. 音がしない
  5. 増悪する呼吸困難
  6. チアノーゼ

などの現象が観察できます。

自分に窒息を起きていることを知らせるサインとして、自分の喉を親指と人差し指でつかむチョークサインは万国共通です。

チョークサイン(窒息を知らせるサイン)

チョークサイン(窒息を知らせるサイン)

ステップ2 周囲へ知らせる

ナースコールなどで助けを呼んで、患者さんが窒息していることを周囲に知らせます。

患者さんのそばを離れてはいけません。

他に協力者がいる場合は、ドクターコールや急変対応システムへの連絡を依頼します。

ステップ3 咳を促す(軽度の場合)

激しく咳をすると、しばしば気道に詰まっていたものが吐き出されることがあります。

自発的に強い咳をしている場合は、咳や努力呼吸を妨げないことが大事です。

強く咳き込んでいる場合は、そのまま咳を続けてもらいます。

正常に話すことができていても、しばらくは強く咳き込むことがあります。

ステップ4 異物を喀出させる

咳によって異物が喀出できない場合、また重度の気道閉塞の場合、異物を喀出させるための緊急処置、腹部突き上げ法(ハイムリック法)を行います。

腹部突き上げ法によって、内臓には大きな外力が加わります。

そのため、内臓損傷などの合併症が引き起こされることがあります。

腹部突き上げ法を行ったときは、腹痛やバイタルサインの変化、ショックの徴候の有無を観察します。

腹部突き上げ法(ハイムリック法)の手順・コツ

腹部突き上げ法(ハイムリック法)

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